【岡山】正守護神に堂々名乗り!リオ五輪代表の俊英が捲土重来を期す

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希

2017年02月16日

「エスパ時代はプレーに波があったと思う」。

昨年はリオ五輪代表にエントリーし、初戦のナイジェリア戦に先発出場。だが所属する鹿島では…。写真:JMPA/小倉直樹

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 早速好プレーを見せている櫛引だが、試合に出続けたい理由はもうひとつある。好不調の波が大きいという課題を克服するためだ。
 
 安定感の欠如は15年になって顕在化した問題点だが、それ以降はシーズンを通じてゴールを守った経験がない。公式戦に継続して絡めなかったため、思うように課題と向き合う機会を得られず、櫛引の成長速度は鈍化した。本人もそのことは自覚している。
 
「プレー面よりも、なにより試合に多く出たい。GKは試合に出て学ぶことが多いですから。そのなかで90分間を通じてしっかりと自分のプレーを出し切れるようになりたい。それが継続力に繋がる。90分間やり切ることをシーズン通じてやれれば、きっと良い経験になる。おのずと未来は開けてくると思うんです。そういうところを意識して、しっかりやっていきたい」
 
 幸いにもチームメイトには、世代別日本代表でともに戦ったMF豊川雄太やMF石毛秀樹がいる。とりわけ今季清水からやってきた石毛は2年前まで同じオレンジのユニホームを纏って戦った後輩だ。ピッチ外でも仲が良く、鹿嶋と清水で離ればなれになっていた昨季も互いの家に遊びに行くほど、信頼関係が厚い。そんな石毛も「エスパ時代はプレーに波があったと思う」と櫛引の弱点を指摘する。良き理解者が傍にいるのも、彼にとってはプラスの要素だ。
 
「どんな経験をしでも学ぶモノはありますし、そこからいかに還元するかが大事。そこは良い経験をしても、悪い経験をしても、自分のなかで良い方向に還元していければいいなと思っています。それが次の糧になるので、感じたことをしっかりと活かしていきたい」(櫛引)
 
 逞しくなった男は、どんな状況でも前を向く。ピッチに立ち続ける経験でしか得られない充実感と成長。自らが欲しているすべてを掴むべく、岡山で新たなチャレンジをスタートさせた。
 
 今後のサッカー人生を左右する1年を乗り越えたとき、櫛引政敏はさらにスケールの大きな守護神となっているはずだ。
 
 
取材・文・写真:松尾祐希(サッカーライター)
 
 
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