【C大阪】PO決勝は2年間の集大成。大熊セレッソが今季J最後の試合で見せた意地

カテゴリ:Jリーグ

前田敏勝

2016年12月06日

「満足のいく結果でJ1に上がれたわけではない」(柿谷)

昇格プレーオフを制して3年ぶりのJ1復帰を決めたC大阪。一時は調子を落としたが、終盤からプレーオフにかけて持ち直し、昇格に漕ぎつけた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 清原のゴールで先制してからは、遮二無二パワープレーを仕掛けて来る岡山の反撃に、C大阪は耐える時間が続いた。それでも、終盤戦のセオリーに乗っ取って、山村和也を満を持して投入すれば、山下達也や藤本康太といったセンターバック陣を中心に、エアバトルでも引かず。前線でも、足を傷めている柿谷が果敢にスライディングして奪いに行くなど、全体で身体を張って耐え続ける。
 
 それだけでなく、ボールを奪ってからの爆発的な推進力を持つ山口蛍を活かしたカウンターのシーンも作った。アディショナルタイムにはその山口が単独で抜け出して絶好機もあったが、これは岡山GKの中林洋次のファインセーブに阻まれ、ダメ押しはならず。それでも、最後まで1点差を守りきり、スタジアムは桜の歓喜に沸いた。イレブンが、サポーターが、降り続く雨のなかで、嬉し涙を流した。
 
「最後悔いなく終えるためにも、本来のセレッソがやってきた伝統なり、特長なり、そして、自分がやりたいサッカーというのをチャレンジするというのが、セレッソにとってもいい」という大熊清監督をはじめとするチーム全体の思いもあり、終盤戦からプレーオフにかけて、チームは蘇り、シーズン中の課題を克服。そして、昨シーズンのプレーオフ決勝での悪夢も振り払った。
 
 このJ2での2シーズン、決して順風満帆な戦いはできなかった。2年連続4位という結果は、不本意なものだった。「満足のいく結果でJ1に上がれたわけではないし、もちろん反省するところは反省しないといけない」と柿谷。
 
 それでも、土俵際で踏ん張り、J1昇格切符を手に入れた。この2年間の集大成を、『大熊セレッソ』は今季最後の試合で一丸となり、結果で表わした。
 
取材・文:前田敏勝(フリーライター)
 
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