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【釜本邦茂のガマッチョ診断】そもそもパワープレーに頼るなら、なぜハーフナーがいないんだ!

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年10月09日

どんなサッカーでも勝てたことは評価したい。ただそのプロセスに疑問ありだ!

決定的な場面も作り出した本田だが、あまりにもボールを失う回数が多かった。所属するミランでの不遇が影響しているか。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本は、心のどこかでこのクラスの相手には1、2戦目と同じようにやれば勝てると、高をくくっていたんじゃないかな。UAE戦も負けたとはいえ、チャンスの数では随分上回っていたわけだからね。
 
 だけど、このイラク戦はどうだろう? 最終的には山口の一発で押し切れたけど、試合を通じて日本はどうにもイラクの術中にハマったような戦い方をしていた。
 
 UAEもそうだけれど、イラクもそれほどチームとしてこなれた組織力を持っているわけじゃない。チャンスは一発のカウンターとセットプレー。そこに全精力を傾けてくる。だからこそ、そうした局面では最大限に警戒を高める必要がある。
 
 でも、監督の采配や起用法を見ていると、そんな意識が希薄だったと言わざるを得ない。それを象徴していたのが、あれだけボールが収まらなかった本田を終盤まで引っ張ってピッチに残した点だ。
 
 もちろん、代表での本田の決定力の高さは周知の事実だが、イラク戦は肝心なところで失って、攻撃のリズムが随分止まってしまったし、相手に逆襲を食らって勢いを与えてしまう場面もあった。縦に速く攻めようとしている分、奪われた時の後ろの負担も大きくなる。
 
 されど、そんな本田にばかり責任を問うことはできない。ACミランでは出場機会をもらえず、元々ゲーム勘を不安視されていた選手なんだから。チームを窮地に陥れていたのは、状態の良くない選手をピッチに残し続けた指揮官の責任と言えるよ。
 
 そして、試合終盤には逆に日本がパワープレーで高さを活かすような攻撃を仕掛けた。もうどっちが中東のチームか分からなくなった。それでも、僕はパワープレーを否定するつもりはない。冒頭で述べたように、どんな内容、どんなサッカーでも勝つことが大事なんだ。
 
 ただ、内容やサッカーの質は問わないけど、そこに至る論理的なプロセスが全く感じられない勝利だったのは否めない。
 
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