解説者も思わず「これこれ!」と唸った永井らしいゴール。
前半に1得点、後半に2得点を奪ったなかで、報道陣から「どのゴールが良かったと思うか?」と問われると、永井は迷わずこう答を出した。
「俺は1点目が好きだな」
インパクトで言えば、「ボールがうまく足に乗った」(永井)2点目のミドルシュートが一番のように思えるが、本人の考えは違った。
その得点とは、田口泰士の縦パスに抜け出して左足で奪ったもの。一見、普通のゴールのようだが、得点に至るまでの過程には永井の持ち味が凝縮されていた。
「前を向いていたから来ると思って走っていた」というように、田口のパスに合わせて絶妙なタイミングで最終ラインの背後に抜け出すと、自慢のスピードでキム・ヒョヌンとの勝負を制す。そして、GKのタイミングを外すように間髪いれずに左足で流し込んだ一連のプレーは、まさに十八番だった。
この試合の解説者も思わず「これこれ!」と唸った‶永井らしさ″が存分に現われたゴールに、本人も一番の手応えを感じたのだろう。同時に、復活を予感させる得点でもあった。
最終ラインの柱が田中マルクス闘莉王なら、前線には永井がいる。ようやく目覚めた韋駄天ストライカーが躍動し続ければ、奇跡の残留も夢ではない。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
「俺は1点目が好きだな」
インパクトで言えば、「ボールがうまく足に乗った」(永井)2点目のミドルシュートが一番のように思えるが、本人の考えは違った。
その得点とは、田口泰士の縦パスに抜け出して左足で奪ったもの。一見、普通のゴールのようだが、得点に至るまでの過程には永井の持ち味が凝縮されていた。
「前を向いていたから来ると思って走っていた」というように、田口のパスに合わせて絶妙なタイミングで最終ラインの背後に抜け出すと、自慢のスピードでキム・ヒョヌンとの勝負を制す。そして、GKのタイミングを外すように間髪いれずに左足で流し込んだ一連のプレーは、まさに十八番だった。
この試合の解説者も思わず「これこれ!」と唸った‶永井らしさ″が存分に現われたゴールに、本人も一番の手応えを感じたのだろう。同時に、復活を予感させる得点でもあった。
最終ラインの柱が田中マルクス闘莉王なら、前線には永井がいる。ようやく目覚めた韋駄天ストライカーが躍動し続ければ、奇跡の残留も夢ではない。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)