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「爪痕を残さないといけませんね」日本代表に初招集。ベルギーで奮闘する2人に問いかけた。答えは――【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2025年11月11日

“働け! 働け! 働き続けろ!”とゲキ

「今季は安定している」と指揮官は評価。着実に成長を遂げている小久保。(C)STVV

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 アントワープ戦、スタンダール戦と続けてSTVVが押し込んだため、GKにとってはリズムを作りづらい試合だったが、小久保は両ゲームで後半、貴重なビッグセーブを披露した。

 小久保の成長にフランケン監督は目を細める。

「昨季のレオ(小久保)はプレーに波があったが、今季は安定している。シャルルロワ戦で1個、ミスがあった。ユニオン戦の1失点目も止めることができたかな。でも今季は本当に良い。私たちはレオに全幅の信頼を置くとともに、練習で“プッシュ”(ニュアンスとしては激を入れること)し続けてます。

 キーパーコーチが変わり、メソッドも変わったのでレオも新鮮な気持ちで取り組めているのかもしれません。キーパーコーチはディテールにこだわるタイプで、レオに映像を見せながらフィードバックしてます。日本代表に選ばれたのは、彼が頑張ってきたことに対しての贈り物です」

――集中力を切らすのは、彼の課題です。

「だから、我々は彼に“働け! 働け! 働き続けろ!”とプッシュしてるんです。改善点を差し引いても、レオは確実に成長しています」

 そんな話を小久保に伝えると、「一昨日、5分くらいでしたが監督とミーティングをしました」と教えてくれた。

「『代表、おめでとう』ということと、『去年と比較すると、波がなくなった』と言われました。とても嬉しいです。やっと安定してきました」
 
 プレーが安定した秘訣とは?

「昨季は『自分からアクションしないといけない』というのがあったのかなと思います。だけどキーパーは“受け身のポジション”。相手の打ってくるシュートに反応したり、バックパスに対応したりする。こうしてプレーが安定しました。それに加えて、プレッシャーが自分の頭の中から少し減りました」

――オナナのような“積極的なGK”もいますが、小久保選手は“受け身のポジション”という本来のGKの姿を取り戻した感じでしょうか。

「そうですね。なにか自分でしなきゃいけない、評価を上げたい、というのが去年はちょっとあったのかな。STVVに来たばっかりで、早くチームにフィットしなきゃいけないというのもありました。今年は逆に余裕を持ってプレーできている。そこが安定感になっている。もうちょっとそのことに早く気付けば良かったんですけれど、今は良いシーズンを過ごせてます」

――監督が「キーパーコーチが変わったことで練習も変わったことが、レオにとって刺激になっているのでは」と言ってました。

「新しいコーチは練習で基礎をしっかりやって、それを試合に持っていくことを意識している方です。試合が何より大事なので、試合から逆算して考えて練習メニューを組んでくれます。本当に細かい方で、試合前・試合後のミーティングも多い。今日は『クロスが多いぞ』と言われました。すごく良いコーチに出会えました」

 アントワープ戦では、相手のGK野澤大志ブランドンがビッグセーブを連発した。日本代表の11月シリーズで、選ばれていた鈴木彩艶が負傷により不参加となり、野澤が追加招集された。

「アントワープ戦後、大志は『ベルギーリーグにフィットしてきた』と話してました。彩艶が怪我をして『大志が絶対に選ばれる』と思ってました。パリ五輪で頑張ってきた大志、そして彩艶が代表に選ばれていることは自分も嬉しい。あと00世代の(菅原)由勢、(久保)建英、(瀬古)歩夢とプレーするのはすごく久々。一緒にプレーするのは7年、8年ぶりなので楽しみです」(小久保)

 最後に、2人に「日本代表は11月の活動が終わると、次は来年3月。それからワールドカップはあっという間です。ワールドカップに行くためには、今回、しっかり爪痕を残さないといけませんね」と問いかけた。

 まずは後藤の答えから。

「それは全選手が思っていること。そのために練習からアピールが必要だと思います。確かに日本代表は3月まで活動がないですけれど、U-22代表は1月に試合があります。自分が呼ばれたら、代表の方に見てもらえるチャンスが増えます」

 次に小久保。

「天皇杯に出場するチームから呼ばないことを自分は知らなかった。だから自分の中では招集はサプライズでした。それでも、しっかり任されて日本のゴールを守りたい。『ワールドカップで、自分に日本ゴールマウスを守らせてくれ』という気持ちで行ってきます」

取材・文●中田 徹

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