「ゴールへの道筋が見えました。去年はユースで、今年はトップチームで柳沢さんにシュート練習を一緒にやらせてもらっている時に、『クロスステップの方がシュートにつなげやすいし、確実に決められるよ』と教えてもらっていました。もともとボランチなので、どうしてもオープンにボールを持つことが多かったので、最初はなかなかクロスステップができなかった。でも練習でずっとやっていくうちに、今日のように感覚でとっさに打てるようになりました」
教えられたことを素直に聞き入れ、自分なりにイメージしながら練習に打ち込む。その傾聴力と思考力、そして何よりコツコツと磨き続ける努力こそが、彼の本当の才能であると言える。
この夏もずっとトップチームの練習に帯同して、柳沢コーチの指導と、個性派揃いのFW、屈強なCBたちから多くのことを学び、吸収した。
鹿島ユースで伝統の「40番」を背負う男は、まだまだ伸びる。ド派手な活躍で注目度が増すなか、コツコツと磨き続ける強い意志と学ぶ意欲があるから
カテゴリ:高校・ユース・その他
2025年09月18日
底知れぬポテンシャルを示していくのはこれからだ
「技術、スピード、フィジカルが全然足りないと感じました。植田直通選手とマッチアップすることが多かったのですが、身体を全力で当てても、岩みたいな感じで動かないし、得意の(DFの視界から)消えてから飛び出すプレーをしても、『最初から知っていましたよ』みたいに対応されてしまうことがある。フォワードでは鈴木優磨選手やレオ・セアラ選手は堅実なプレーをしながらも、きっちりとゴールを決めているし、守備面でも最初のスイッチを入れて、そこから全体がハマっていくような感じが多いので、そこは日頃から僕もやれるようにしないといけないと思いました」
ド派手な活躍によって、どうしても周囲の期待や注目度が増していくが、そうした喧騒に左右されない強い意志と学ぶ意欲がある。
この姿勢がある限り、吉田はまだまだ伸びる。かつてはクラブレジェンドの小笠原満男が、今では鈴木背負う伝統の「40番」をユースで託された男が、底知れぬポテンシャルを示していくのはこれからだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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ド派手な活躍によって、どうしても周囲の期待や注目度が増していくが、そうした喧騒に左右されない強い意志と学ぶ意欲がある。
この姿勢がある限り、吉田はまだまだ伸びる。かつてはクラブレジェンドの小笠原満男が、今では鈴木背負う伝統の「40番」をユースで託された男が、底知れぬポテンシャルを示していくのはこれからだ。
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