９月シリーズの日本は、アジア最終予選の戦いを世界の強豪国相手にも貫けるかどうかを見極めようとしている。そうなると、堂安はこれまで通り、黒子に徹し、シャドーや１トップの面々に得点を取らせる側に回るケースが多くなりがちだ。
だが、中央突破や左サイドの崩しから、最終的に右の堂安が仕留める形がもっとあっていい。むしろそのパターンを突き詰め、攻撃のバリエーションを増やしていくことが、日本が躍進するための必須条件と言えるかもしれない。
試合展開や状況にもよるが、堂安をゴールに近い中央寄りの位置でプレーさせるのも一案だ。ホッフェンハイム戦の１点目を見ても分かる通り、ボックス手前から圧巻のミドルシュートを叩き込んでおり、いわゆる“ペナ角”の位置からの感覚を研ぎすませているのが分かる。
「ゴールへの感覚というのは昨季からすごく良い。それで二桁に乗せられたのもありますね」と本人も自信を深めている。
“ペナ角”での感覚を研ぎすませている
その能力をより積極的に活かそうと思うなら、堂安をゴールに近いところで使った方がいい。右ウイングバックでスタートして、シャドーとポジションチェンジするのもありだし、実際にシャドーの一角に入れてしまうのも有効な策ではないか。森保監督はメキシコ戦で効果的な起用法を見せてくれるのか。それも興味深い点だ。
最終予選でノーゴールというのは、やはり背番号10にとっては納得いかない結果に違いない。フォア・ザ・チーム精神を前面に押し出し、チームを引っ張っている堂安も頼もしいが、時にはエゴをむき出しにしてもいい。ヤンチャな点取り屋の堂安律を取り戻し、メキシコを粉砕するようなパフォーマンスを見せてくれることを楽しみに待ちたいものである。
取材・文●元川悦子（フリーライター）
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最終予選でノーゴールというのは、やはり背番号10にとっては納得いかない結果に違いない。フォア・ザ・チーム精神を前面に押し出し、チームを引っ張っている堂安も頼もしいが、時にはエゴをむき出しにしてもいい。ヤンチャな点取り屋の堂安律を取り戻し、メキシコを粉砕するようなパフォーマンスを見せてくれることを楽しみに待ちたいものである。
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