田中も前を向いてプレーを許される時間が限られ、自慢のパスワークを繰り出す場面はほぼ皆無だった。アーセナルはこの日本代表MFをリーズのキーマンとみなし、対峙したデクラン・ライスを中心に徹底的にマークさせた。田中へのパスコースを塞ぎ、いざボールを受けたとしても素早くタイトに寄せて、強い当たりで仕事をさせなかった。
激しく削られ続けた結果から、田中は前半途中から右ひざを痛めた様子を見せ、リーズのメディカルスタッフは故障箇所にテーピングを巻く処置を余儀なくされた。さらに後半ピッチに戻った田中の右ひざのテーピングは、さらに強固になっていたように見えた。
前述のとおり、アーセナルの勢いは後半になっても止まらず、逆に少し右足を引きずるようにピッチを走る田中の存在感はさらに薄れていき、結果的に58分に交代を告げられた。
「この試合でシーズンが決まったわけではない」
力の差は歴然だった。前半途中から常に圧倒され続け、最終的には0―5と完膚なきまで叩きのめされた。試合後の記者会見で、ダニエル・ファルケ監督は「アーセナルが勝利に相応しかった」と話し、「彼らのほうが強かった。大きな得失点差での勝利に値した」と2チームの間に隔たる実力差を認めた。
「こういった相手との試合は、昇格組にとっては難しいものになる。今日は我々より強いチームに負けたということを受け入れるが、この試合でシーズンが決まったわけではない。もちろんガッカリしているし、いくつかできることはあったはずだが、あまり考えすぎることはないだろう」
ファルケ監督の言葉はもっともであり、リーズにとって今季の最大のターゲットはトップリーグの残留だ。それを考えれば、この敗戦はそれほど痛いものではなく、逆に重要になのはここからどう立ち直るかだ。
無論、この試合で分かったとおり課題も多い。昨季はボールを支配して対戦相手をなぎ倒していったが、リーズより地力で勝るチームが多いプレミアリーグで、どのように勝点を重ねていくのかが、今後のカギを握ることになりそうだ。
「こういった相手との試合は、昇格組にとっては難しいものになる。今日は我々より強いチームに負けたということを受け入れるが、この試合でシーズンが決まったわけではない。もちろんガッカリしているし、いくつかできることはあったはずだが、あまり考えすぎることはないだろう」
ファルケ監督の言葉はもっともであり、リーズにとって今季の最大のターゲットはトップリーグの残留だ。それを考えれば、この敗戦はそれほど痛いものではなく、逆に重要になのはここからどう立ち直るかだ。
無論、この試合で分かったとおり課題も多い。昨季はボールを支配して対戦相手をなぎ倒していったが、リーズより地力で勝るチームが多いプレミアリーグで、どのように勝点を重ねていくのかが、今後のカギを握ることになりそうだ。