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なぜ森保ジャパンはインドネシアの強みを封じられたのか。ライン間へ潜った“6人目”佐野海舟がアクセントに【戦術分析コラム】

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2025年06月11日

インドネシアの欠陥をうまく突いて追加点

森保ジャパンは最終予選ラストマッチを大勝で終えた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 一方の守備面では、3対3への対処が主題だった。昨年にアウェーで対戦した試合も似た傾向はあったが、インドネシアは前線3枚の個を生かしたサッカーを好む。

 たとえばゴールキック時にGKからショートパスをつなぎ、日本のプレッシングをおびき寄せたうえで、前線へロングボールを蹴る。すると日本の3バックに対し、インドネシアは3トップが高い位置に残り、広大なスペースで3対3の同数になっている。うまく収めれば、攻撃で優位に立てる格好だ。

 CKの守備も似ており、インドネシアは全員がゴール前に下がらず、ハーフウェイの両サイドに2人を残し、8人+GKでCKの守備を形成していた。カウンター重視のやり方だ。これもうまくクリアして収まれば、広いスペースで速攻に転じることができる。

 しかし、その目論見はほぼ日本が潰した。高井、瀬古歩夢、鈴木淳の3バックは背後へ飛び出してきた相手をオフサイドに仕留め、球際でも概ねねじ伏せている。

 インドネシアは直接的に背後へ蹴り込むばかりだったので、意図やタイミングがわかりやすい。たとえばセンターフォワードが一度起点になってボールを収めるか、あるいはフリックに合わせて両翼から飛び出すなど、3対3のバリエーションを出してきたら対応の難易度は上がったはず。ところが、インドネシアの3対3は1対1が3つあるようなもので、背後へ蹴られても各個、日本が危なげなく対応した。
 
 また、そうして強みを出せない一方で、弱みは露呈する。

 19分、日本はショートコーナーから鎌田との連係で抜け出した久保が、こぼれ球を押し込み、2点目を挙げた。この久保のショートコーナーに対し、インドネシアは1対2の数的不利で対応してしまっている。その要因は8人でCKの守備をしたせいなのか、カウンターに意識が向きすぎているのか、単なる戦術の欠如なのかはわからないが、この欠陥を日本がうまく突き、追加点を挙げた。

 さらに28分頃、インドネシアの選手が痛んで試合が中断した際に、日本の選手はピッチ上で話し合っている。その後は3対3を作って攻めようとする相手に対し、遠藤が低い位置に残って単純な同数に陥らないよう修正した様子。インドネシアが狙った攻撃の優位は縮小した。「個も組織もレベルが違う」と振り返る、パトリック・クライファート監督の言葉通りだ。

 インドネシアに戦術的未熟さがあったことは事実だが、それでも日本は半即席のようなフレッシュな招集メンバーのなか、2試合目でここまでパフォーマンスを上げたのは見事だった。

文●清水英斗(サッカーライター)

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