【広島｜採点・寸評】
GK
１　林　卓人　６
J１・J２通算400試合出場を達成。１失点こそ喫したが、41分にはムリキの折り返しが千葉に当たって逆を突かれるも、鋭く反応してゴールを死守。試合終盤には水沼の強烈なシュートも間一髪弾き出し、勝点１獲得に貢献した。

DF
５　千葉和彦　６
巧みな身体の寄せ、入れ替わって前に出る老獪さが光る。ムリキのカウンターも一撃で仕留め、攻めては相手のプレスをいなすビルドアップでテンポを作った。

33　塩谷　司　６
羽生の素早い寄せで攻撃の圧力はなかなか上げられなかったが、本職の守備ではほぼパーフェクト。ムリキを弾き飛ばすなどフィジカルの強さを見せ、オーバーエイジ選手に内定した実力を示した。
 
37　宮原和也　５
水本の負傷でスタメン起用。持ち前のボール奪取を披露する場面は少なく、逆に縦につけるパスの拙さが目に付いた。後半はやや立て直したものの、攻撃面の課題をクリアしなければならない。
 
MF
６　青山敏弘　5.5
常に２枚、３枚のDFに囲まれ、相手を背負っての展開が続く。その分、周囲を見渡してコーチングでチームを落ち着かせたが、攻撃のギアを上げるためには青山のさらなる奮起が必要だ。
 
８　森﨑和幸　5.5
若い宮原のフォローに回る大人なプレーを見せるも、中盤のイニシアチブを取るには至らず。63分にはCKにバックヘッドでゴールを脅かしたが、相手GKの好セーブに阻まれた。
 
16　清水航平　５（80分OUT）
フィジカルで勝負に来る橋本に悪戦苦闘。28分には自陣で敵にパスをする凡ミスを犯すなど、不安定なパフォーマンスに終始した。
 
18　柏　好文　5.5
小川の走力に押され、ドリブル対決で後手に。裏を取られてヒヤリとするシーンはあったが、最後の局面で身体を張り、何とか凌いだ。
 
30　柴﨑晃誠　5.5
後方からのロングボールを頭でそらして先制点の起点に。ただ、それ以外はFC東京の強固な守備陣を崩せず、潤滑油役を全うし切れなかった。失点の場面ではハイボールを処理し切れず、チャンスを与えてしまった。
 
31　宮吉拓実　５（HT OUT）
中盤の攻防が続いた影響で、ボールを持つ時間が極端に短かった。持ち前のテクニックさえも見せることができず、前半だけで悔しい交代。
 
FW
９　ピーター・ウタカ　６
FC東京の屈強なCB２枚の壁を破れずにいたが、粘り強く駆け引きを継続。63分にはペナルティエリア内で突破を仕掛け、浅野の先制点を演出した。
 
交代出場
FW
10　浅野拓磨　6.5（HT IN）
裏を狙う動きで相手の最終ラインを牽制。P・ウタカの動きに合わせてゴール前に詰めた先制弾は浅野らしいプレーだった。昨季リーグ戦初ゴールを挙げた相性の良い味スタで２年連続得点をマーク。
 
MF
34　高橋壮也　―（80分IN）
前節・神戸戦のリーグデビューに続き、２試合連続途中出場。左WBに入り、一度仕掛けるチャンスはあったが、橋本を振り切ることができなかった。
 
監督
森保　一　5.5
後半頭から浅野を投入する積極的な采配を見せ、交代選手が得点を挙げる理想的な展開ではあった。しかし、その３分後に失点。急造とはいえ、綻びを見せる最終ラインの軌道修正が追い付かなかった。
 
取材・文：小田智史（サッカーダイジェスト編集部）
 
※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「６」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。