先を考えたマネジメント
「今のサンフレッチェを見ると、最終ラインの佐々木翔と塩谷司の両DFが素晴らしいパフォーマンスを見せています。彼らから良いパスが前線に供給されるからこそ、攻撃の迫力も増していくんです。
マコ(満田誠)や大橋(祐紀)、(加藤)陸次樹のように複数のポジションをこなす選手たちが機能するのも、最終ラインが安定しているから。まあ(大迫)敬介は1つのポジションしかやらないですけど(笑)。敬介も今季は非常に高いレベルを維持していると思います。
塩谷は今、35歳ですけど、40歳くらいのプレーをしていますよね。もっと走れるのに走らないというのかな(苦笑)。ただ、メリハリをつけながら自分のストロングを出すことには長けています。佐々木もセットプレーなどで得点を取ってくれています。そういった長所がもっと出るようになれば、より安定した戦いができると前向きに考えています」
スキッベ監督が佐々木と塩谷に絶大な信頼を寄せている通り、この2人が怪我なく、コンスタントにプレーし続けることが、リーグ優勝の最重要ポイントかもしれない。荒木隼人が離脱している今、中野就斗や新井直人がうまくカバーしているのは朗報だが、やはり経験豊富な佐々木と塩谷は不可欠な戦力なのだ。
昨季も塩谷と満田、ピエロス・ソティリウの主力3人が離脱した5~7月に6敗という苦境に直面している。そうならないように、今から対策を講じておくことも必要だろう。
4月13日のアビスパ福岡戦(8節)を見ても、ここまで出番が限られていた越道草太や志知孝明、小原基樹らを起用。17歳でプロ契約を締結した2023年U-17W杯メンバーの中島洋太朗もベンチ入りさせるなど、先を考えたマネジメントをしていることがよく分かる。
マコ(満田誠)や大橋(祐紀)、(加藤)陸次樹のように複数のポジションをこなす選手たちが機能するのも、最終ラインが安定しているから。まあ(大迫)敬介は1つのポジションしかやらないですけど(笑)。敬介も今季は非常に高いレベルを維持していると思います。
塩谷は今、35歳ですけど、40歳くらいのプレーをしていますよね。もっと走れるのに走らないというのかな(苦笑)。ただ、メリハリをつけながら自分のストロングを出すことには長けています。佐々木もセットプレーなどで得点を取ってくれています。そういった長所がもっと出るようになれば、より安定した戦いができると前向きに考えています」
スキッベ監督が佐々木と塩谷に絶大な信頼を寄せている通り、この2人が怪我なく、コンスタントにプレーし続けることが、リーグ優勝の最重要ポイントかもしれない。荒木隼人が離脱している今、中野就斗や新井直人がうまくカバーしているのは朗報だが、やはり経験豊富な佐々木と塩谷は不可欠な戦力なのだ。
昨季も塩谷と満田、ピエロス・ソティリウの主力3人が離脱した5~7月に6敗という苦境に直面している。そうならないように、今から対策を講じておくことも必要だろう。
4月13日のアビスパ福岡戦(8節)を見ても、ここまで出番が限られていた越道草太や志知孝明、小原基樹らを起用。17歳でプロ契約を締結した2023年U-17W杯メンバーの中島洋太朗もベンチ入りさせるなど、先を考えたマネジメントをしていることがよく分かる。
広島は神戸や浦和レッズのようにビッグマネーを投じてエリート選手を集められるクラブではない。だからこそ、それぞれの最大値を引き出すように仕向けなければ、頂点に立つことはできない。
スキッベ監督は「ウチにはスーパースターしかいないですよ(笑)」と冗談交じりに話していたが、限られた資金力と戦力で上を目ざしていく仕事は、指導者として大いにやりがいがあるに違いない。
かつてドイツサッカー連盟でフィリップ・ラームやバスティアン・シュバインシュタイガーらを輩出する種まきをした指揮官は、中島ら次世代の若いタレントも引き上げてくれるはず。彼らが「ミスをしても構わない」というメッセージを受け止め、アグレッシブに突き進むようになれば、選手層はさらに厚くなる。
そのうえで、満田や川村、大迫らが日本の看板選手に飛躍し、大きく羽ばたいてくれれば理想的。半年後の広島がどの領域まで到達しているのか。それを楽しみにしつつ、指揮官のチーム強化や采配を慎重に見つめていきたい。
※このシリーズ了(全3回)
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【記事】「大橋と陸次樹、拓夢にしてもそうだ」広島のスキッベ監督が重視する“万能性”「マコの最初の印象は悪ガキ(笑)」
【記事】「ドイツは負けるべくして負けた」日本の急成長を実感する広島のスキッベ監督が、両国を冷静に客観視「世界トップに引けを取らない」とリスペクトも
【PHOTO】ゲームを華やかに彩るJクラブ“チアリーダー”を一挙紹介!
スキッベ監督は「ウチにはスーパースターしかいないですよ(笑)」と冗談交じりに話していたが、限られた資金力と戦力で上を目ざしていく仕事は、指導者として大いにやりがいがあるに違いない。
かつてドイツサッカー連盟でフィリップ・ラームやバスティアン・シュバインシュタイガーらを輩出する種まきをした指揮官は、中島ら次世代の若いタレントも引き上げてくれるはず。彼らが「ミスをしても構わない」というメッセージを受け止め、アグレッシブに突き進むようになれば、選手層はさらに厚くなる。
そのうえで、満田や川村、大迫らが日本の看板選手に飛躍し、大きく羽ばたいてくれれば理想的。半年後の広島がどの領域まで到達しているのか。それを楽しみにしつつ、指揮官のチーム強化や采配を慎重に見つめていきたい。
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