「自分らしく、いつも通りやりたい」
田中への想いと同様に、キム・ミンテは「多くの選手に自分の経験を還元し、成長してほしい」と強く願う。理由は、キャプテンになったからではない。自身が札幌時代に抱いた苦悩によるものだと語る。
「自分は元々センターバックの選手ではなかったので、守備の感覚を分からないままやっていたんです」
超攻撃的フットボールを掲げる札幌のペトロヴィッチ監督のもと、ほぼ未経験のCBを任された当時24歳のMFは、自らの力で技術や知識を身につけていったという。
のちに在籍した名古屋や鹿島で、守備に独特の理論を持つマッシモ・フィッカデンティ監督や岩政大樹監督に師事したキム・ミンテは、改めて「教わる重要性」を実感した。
「マッシモ監督から“グループの守備戦術”を、岩政監督から“個人の守備技術”を学びました。彼らの教えが今の自分の身になっているのは間違いありません」
「自分は元々センターバックの選手ではなかったので、守備の感覚を分からないままやっていたんです」
超攻撃的フットボールを掲げる札幌のペトロヴィッチ監督のもと、ほぼ未経験のCBを任された当時24歳のMFは、自らの力で技術や知識を身につけていったという。
のちに在籍した名古屋や鹿島で、守備に独特の理論を持つマッシモ・フィッカデンティ監督や岩政大樹監督に師事したキム・ミンテは、改めて「教わる重要性」を実感した。
「マッシモ監督から“グループの守備戦術”を、岩政監督から“個人の守備技術”を学びました。彼らの教えが今の自分の身になっているのは間違いありません」
過去の経験をもとに、キム・ミンテは自らの知識や技術などを、昨季以上に伝えているという。
「若い選手、特に同じポジションの選手には、教える機会を増やしたい。今のチームで言えば、髙橋直也選手や舘幸希選手には、自分の技術を盗んでほしいので、練習から自分のプレーを見せたり、一緒にやることもあります。自分は本来、そういう性格ではないんですけどね(笑)」
主将という立場を意識しすぎるわけではない。今の自分を評価されたからこそ託された腕章を誇りに、これまで通りのリーダーシップでチームを牽引する。
「自分らしく、いつも通りやりたいなと思っています。変に真面目になったり、チームのことを考えすぎたりはしたくない。いつも通り、クールで、ちょっと適当で、サッカーには集中しながらやっていきたいです」
ピッチ内では熱く、ピッチ外では冷静に振舞うキャプテンが先頭に立つチームには、どんな未来が待っているのか。47番が見据える「新しい景色」へ、始まったばかりの旅の行方が楽しみで仕方がない。
PROFILE
キム・ミンテ/1993年11月26日生まれ、韓国出身。18cm・84kg。シンイル小―ヌンコク中―富平高―光云大(プロ以降はキャリアレコード参照)。J1通算172試合・7得点。今季でプロ10年目を迎えるCB。23年夏に鹿島から湘南へ期限付き移籍すると、3バックの中央で抜群の出来を見せてチームのJ1残留に貢献。完全移籍に移行した今季は、主将としてさらなる覚悟を背負い戦う。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
「若い選手、特に同じポジションの選手には、教える機会を増やしたい。今のチームで言えば、髙橋直也選手や舘幸希選手には、自分の技術を盗んでほしいので、練習から自分のプレーを見せたり、一緒にやることもあります。自分は本来、そういう性格ではないんですけどね(笑)」
主将という立場を意識しすぎるわけではない。今の自分を評価されたからこそ託された腕章を誇りに、これまで通りのリーダーシップでチームを牽引する。
「自分らしく、いつも通りやりたいなと思っています。変に真面目になったり、チームのことを考えすぎたりはしたくない。いつも通り、クールで、ちょっと適当で、サッカーには集中しながらやっていきたいです」
ピッチ内では熱く、ピッチ外では冷静に振舞うキャプテンが先頭に立つチームには、どんな未来が待っているのか。47番が見据える「新しい景色」へ、始まったばかりの旅の行方が楽しみで仕方がない。
PROFILE
キム・ミンテ/1993年11月26日生まれ、韓国出身。18cm・84kg。シンイル小―ヌンコク中―富平高―光云大(プロ以降はキャリアレコード参照)。J1通算172試合・7得点。今季でプロ10年目を迎えるCB。23年夏に鹿島から湘南へ期限付き移籍すると、3バックの中央で抜群の出来を見せてチームのJ1残留に貢献。完全移籍に移行した今季は、主将としてさらなる覚悟を背負い戦う。
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)