ノートに書かれた文字は「HonA」
しばらくスコアレスが続き、「オレたちは日本相手にも互角に戦えるんだ!」とばかりに、より一層スタンドが沸き立つなか、32分に久保建英の先制点が決まる。
すると、記者席の目の前に座る少年は、両手の指で「0-1」を作った後、「2-1」に握り直し、大層ご丁寧に逆転可能だとアピールしてきた。だが彼の目論見は外れ、直後に上田綺世が連続ゴール。3点目が入った時、少年はもう一度こちらに振り向き、やれやれとジェスチャーを送った。点差が開き、少し心が折れてしまったようだ。
そのまま3-0でハーフタイムになると、男性2人組が話しかけてきた。日本の強さに感服した様子で、しきりに「Japan is good」と褒めてくれるではないか。
せっかくなので「印象に残っている選手はいる?」と訊いてみたが、英語が得意ではないようで、首をかしげられてしまった。それならばとノートに質問を書いて渡すと、「OK, OK」と納得。ただ、返されたノートに書かれていたのは「HonA」。いったい誰だ?
今度は自分が首をかしげていると、直後にGoogle検索した本田圭佑の写真を嬉しそうに見せてくれた。なるほど、でも自分は前半で目に留まった日本代表選手を訊いたつもりだったが...。
すると、記者席の目の前に座る少年は、両手の指で「0-1」を作った後、「2-1」に握り直し、大層ご丁寧に逆転可能だとアピールしてきた。だが彼の目論見は外れ、直後に上田綺世が連続ゴール。3点目が入った時、少年はもう一度こちらに振り向き、やれやれとジェスチャーを送った。点差が開き、少し心が折れてしまったようだ。
そのまま3-0でハーフタイムになると、男性2人組が話しかけてきた。日本の強さに感服した様子で、しきりに「Japan is good」と褒めてくれるではないか。
せっかくなので「印象に残っている選手はいる?」と訊いてみたが、英語が得意ではないようで、首をかしげられてしまった。それならばとノートに質問を書いて渡すと、「OK, OK」と納得。ただ、返されたノートに書かれていたのは「HonA」。いったい誰だ?
今度は自分が首をかしげていると、直後にGoogle検索した本田圭佑の写真を嬉しそうに見せてくれた。なるほど、でも自分は前半で目に留まった日本代表選手を訊いたつもりだったが...。
その後、日本の5-0での完勝でタイムアップ。とはいえ、シリア応援団の気持ちのこもったエールは、最後まで続いた。なんとサッカー熱に溢れた人々だ――。だがしかし、最も驚かされたのは、スタジアムの外に出た際だ。
日本人記者を見たサポーターは一様に、ハーフタイムの2人組がそうだったように、「Japan is good」と親指を突き立ててきたのである。
森保ジャパンに真っ向勝負を挑んだチームのファンは、フレンドリーで、果てしなく清々しかった。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
日本人記者を見たサポーターは一様に、ハーフタイムの2人組がそうだったように、「Japan is good」と親指を突き立ててきたのである。
森保ジャパンに真っ向勝負を挑んだチームのファンは、フレンドリーで、果てしなく清々しかった。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)