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なぜガンバは驚異的なV字回復を見せたのか?「異邦のカルテット」はAランクの出来。指揮官の軌道修正と柔軟な人選も見事

カテゴリ:Jリーグ

下薗昌記

2023年08月24日

ポヤトスガンバの真骨頂が現われた札幌戦

「水のようなサッカー」を標榜するポヤトス監督。チームは変幻自在の攻撃を見せ始めている。写真:滝川敏之

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 もっとも、勝てない時期にもブレることなく、チーム作りを進めてきたダニエル・ポヤトス監督の手腕も見逃せない。

 単なるパスサッカーではなく「どこにスペースが生まれるのか、作り出すのか」を最も重視するポヤトス監督の戦術的な落とし込みは、勝てなかったシーズン序盤にも顔を覗かせることがあったのだ。

 ホームで行なわれた3月18日の札幌戦は、2点を先行される苦しい展開だったが、後半は最終ラインから狙い通りのボールの動かしを見せ、左右両方のサイドを崩し切って2得点。湘南戦の先制点同様、ポヤトスガンバの真骨頂が現われた一戦だった。

 シーズン序盤はウイングの人選に試行錯誤が続き、敵陣深くでの仕掛けにまったく迫力を欠いたのが低迷の一因でもあったが、復調のスタート地点となった新潟戦の前節、すでにチームが変わる予兆は現われていた。

 5月20日の横浜戦ではセットプレー2発に泣き、0-2で敗れたものの、この試合で抜擢された倉田秋のウイング起用は戦術の修正を示すものだった。
 
 新加入の杉山直宏らが一向にフィットせず、ウイングの破壊力は明確なチームの課題だったが、ポヤトス監督は選手の立ち位置と役割を変えることで、「エストレーモ・プーロ(生粋のウイング)」不足という難題に処方箋を見出すのだ。

 ウイングがよりジェバリに近い内側でプレーし、大外では黒川圭介らが攻撃参加。「選手の特長がより生きる形」と微修正の意図を明かしたポヤトス監督だが、シーズン途中の軌道修正と、対戦相手に応じた柔軟なウイングの人選は見事というしかないだろう。

 新潟戦以降、圧巻の収まりを見せるジェバリをシンプルに活かす形あり、最後尾からつないで崩す形ありと、変幻自在の攻撃を見せ始めているG大阪。

 パスサッカー至上主義者でない指揮官が、常々口にするのは「水のようなサッカー」である。

 その心は「水は器に応じて、柔軟に形を変えるから」。攻撃時にスタジアムが湧く空気感の多さを含めて、G大阪はそのサッカーをモダンなスタイルに変えつつある。

取材・文●下薗昌記(サッカーライター)

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