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ボールを持てる。縦にも速い。一手先を行く札幌のハイブリッド戦術。6季目ミシャ体制に飛躍の予感

カテゴリ:Jリーグ

斉藤宏則

2023年05月29日

得点者のプレー選択が常に正解となる世界

「トレンドを先読みできた者が優位に立てる」とミシャは発し続ける。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 攻撃に転じた際につなぎのパスをミスし、各選手が一時的にマンマークを手放したタイミングで、逆にカウンターを受けるのが札幌の弱点となる局面なのだが、シンプルに縦に蹴ることでそのリスクを軽減できていることもまた、チームの安定化につながっているように見える。

 今季加入の浅野が2シャドーの一角で早々にフィットし得点を重ねられているのも、縦に速いテイストが戦術に加わったことが一因だろう。

 昨季までの札幌では、シャドーの選手には後方に下りてビルドアップに加わる、あるいはフリックでスピードアップを図るといった多くの緻密なプレーが要求され、新加入の選手が馴染むまでには一定の時間を要した。現在でも基本要求は同じだが、前述してきたように縦に速いプレーが増えるなかで、絶対的な最優先事項ではなくなっている。
 
 縦に飛び出して攻めきれる浅野の技量は、昨季、一昨季であれば分からないが、現在の札幌の戦い方には丁度よくフィットしていると感じる。そしてどんな戦術であれ、得点を取った選手のプレー選択というのは、常に正解となる世界だ。

 ミシャが就任して今季で6年目。それだけの時間が経てばサッカーのトレンドは変わるし、チームの立ち位置やリーグの構図も変わる。現在のJ1ではほとんどのチームがGKからのショートパスで攻撃を開始し、多くのチームがそれを高い位置から封じにいく。

 そしてその一手先を行こうしているのが今季の札幌なのだろう。「トレンドを先読みできた者が優位に立てる」とミシャは発し続ける。ポゼッションをベースとし、相手のそれを封じるマンツーマンの戦術も持ち、場合によっては縦に速く攻めきれるハイブリッドさが今季の札幌の原動力となっており、今後さらに上位へと押し上げる可能性もある。

取材・文●斉藤宏則(フリーランス)

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