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痛み分けの“静岡ダービー”で見えた両チームの明と暗。磐田と清水どちらも「勝ち切れなかった」印象も…十分な伸びしろを感じた

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2023年03月20日

「もう少し明確に、みんなが同じ絵を描く必要がある」

 一方で清水は、なかなか調子が上がってこなかった絶対的エースのT・サンタナが待望の今季初ゴールを豪快に叩き込み、さらに2点目も重ねたのは非常に大きかった。こうなると今後は、J2では別格の能力と得点力発揮が期待できる。

 あとは、かなり警戒されるなかでもT・サンタナにどれだけ決定機を供給できるかというところが大きなテーマとなる。この試合でも圧倒的にボールを支配して19本のシュートを放ったが、本物の決定機と言えるシーンをそれほど多く作れたわけではない。

 左右からのクロスも多かったが、それも結果には繋がらなかった。「クロスの狙いというところはもう少し明確に、みんなが同じ絵を描く必要があると思います。ニアなのかファーなのかマイナスなのかといった入るポイントとか、細かいところがまだ緻密じゃないと思うので、そこは練習から突き詰めていきたいです」とディサロ燦シルヴァーノは指摘する。

 その「同じ絵」という点は、攻撃全体でも気になるところだった。アタッキングサードでのコンビネーションもT・サンタナとディサロ、2人だけの関係に終わる場合が多く、3人目、4人目と絡んだ連係はあまり見られなかった。

「最後の崩しのところで、みんなで同じ絵を共有するということはまだ足りないし、僕らの課題だと思っています」と攻撃のタクトを握る白崎は言う。
 
 そのなかでも1点目に関しては、「引かれた相手に対して、縦パス2本でラインを突破したという意味で良いゴールだったと思います」(ディサロ)と光明は見えた。そうしたシーンの回数はまだ限られているが、それを増やしていく必要があるという意識は選手たちも共有している。

 また、2失点ともにワンチャンスで淡泊に奪われてしまったのも清水の課題と言える。ただ、そこは常態化しているわけではなく、権田や鈴木義宜をはじめ経験豊富な選手が揃っているので、攻撃よりも修正に時間はかからないだろう。

 両チームとも、まだ本来の力を発揮できているとは言えないが、逆に言えば十分な伸びしろも見えた試合だった。

「次に清水とやるのは10月ですけど、もっと自分たちがやりたいことをできるようにして、勝星を重ねて、お互いに良い順位にいるなかで戦いたいです」

 元清水の金子翔太が最後に語った想いは、両チームの全選手にもサポーターにも共通しているはずだ。

取材・文●前島芳雄(スポーツライター)

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