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【なでしこリーグ】ベレーザが制した今季のリーグ戦を総括! “W杯効果”が見られた一方で…

カテゴリ:高校・ユース・その他

西森彰

2015年11月04日

独立系クラブはINACを除き苦戦を強いられる。

前半戦は好調だったINACだが、その後失速。優勝には届かなかった。 (C) Getty Images

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 また、リーグ全体に目を移せば、4年前の優勝時ほどではないが、ワールドカップでのなでしこジャパンの準優勝が、観客増員のカンフル剤となった。ワールカップ中断明けの湯郷ベルとINACのゲームには5000人、J2(徳島×長崎)の前座試合となった9月のINACとベレーザのレギュラーシリーズ首位攻防戦には7000人が足を運んだ。
 
 世間がラグビー日本代表一色の9月最終週に行なわれたレギュラーシリーズ最終節でも、自力優勝がかかるINACと浦和レディースのゲームに1万2000人が集まった。
 
 その一方で、代表メンバーがいないチームには、恩恵が行き渡らなかった。優勝、残留のかかる試合でも、1000人に満たない試合もあった。
 
 今季1部に昇格した大阪高槻は、夏に資金難に直面していることを発表。新規のスポンサーや、サポーター、ファンの寄付金等で、後半戦の必要経費を整えたが、来季以降の見通しは明らかにされていない。練習グラウンドなど最低限の環境が保障されているJクラブ内のチーム(ベレーザ、浦和L、新潟Lなど)に対して、独立系クラブ(INAC、伊賀、大阪高槻など)は、チーム(となでしこリーグ)の人気が経営に直結する。
 
 現在のなでしこリーグ1部には、Jクラブと独立系クラブが半々で参加しているが、エキサイティングシリーズの上位リーグ(レギュラーシリーズの上位6チームが参加)へ進出したチームは、ほとんどがJクラブで、独立系クラブはINACだけだった。
 
 2011、12年頃のように、独立系クラブがJクラブと優勝争いをできるような力を維持できなければ、女子サッカーは「文化」になるどころか、以前のような縮小の流れに向かってしまう恐れがある。
 
■なでしこリーグ概要
【レギュラシリーズ】
●10チームによる2回戦総当たりのリーグ戦(全18節)。
●全18節が終了した時点で、順位が決定し、エキサイティングシリーズへ一定の勝点を移行する。
 
【エキサイティングシリーズ】
●レギュラーシリーズの上位6チームによる1回戦総当たりのリーグ戦(上位リーグ)と、下位4チームによる2回戦争当たりのリーグ戦(下位リーグ)。
●上位リーグの優勝チームが年間優勝チームとなる。
 
取材・文●西森 彰(フリーライター)
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