「主将をそばに置いて、落ち着かせようと思った」
【2位】2年連続の悲劇
「またか」と思わずモニターを凝視した。4月の鳥栖戦。ダゾーンの映像を見ると、確かに小川諒也の折れた歯らしきものが吹き飛ぶシーンが確認できた。サッカーに激しい肉弾戦は付き物とはいえ、昨年のジョアン・オマリに続き、2年連続で最終ラインの選手が前歯を失う悲劇に見舞われるとは。舞台はまたも味スタで、しかも昨年同様に1点差で敗れる「泣きっ面に蜂」状態まで同じだった。選手やクラブのためにも、まさかの3年連続がないことだけを祈りたい。
「またか」と思わずモニターを凝視した。4月の鳥栖戦。ダゾーンの映像を見ると、確かに小川諒也の折れた歯らしきものが吹き飛ぶシーンが確認できた。サッカーに激しい肉弾戦は付き物とはいえ、昨年のジョアン・オマリに続き、2年連続で最終ラインの選手が前歯を失う悲劇に見舞われるとは。舞台はまたも味スタで、しかも昨年同様に1点差で敗れる「泣きっ面に蜂」状態まで同じだった。選手やクラブのためにも、まさかの3年連続がないことだけを祈りたい。
【1位】東をリベロに。奇策ににじんだ優しさ
勝負の鬼と言われる長谷川監督が垣間見せた「親心」が印象的だった。35節の横浜戦。前半のうちに警告2枚でCB森重真人が退場し、1人少ないなか、代役としてJ1初出場の19歳の大森理生が入った。0-4の後半は、中盤が主戦場の東慶悟が3バックの中央へ。練習でもやらなかったというぶっつけ本番の策に指揮官は「大森は心臓バクバクだったと思う。主将をそばに置いて、落ち着かせようと思った」と狙いの一端を語った。試合は0-8で大敗し、翌日、長谷川監督は辞任した。厳しい勝負師のイメージがあるが、クラブ関係者によると、フロントの批判から選手をかばうことも多かったという。ショッキングな敗戦とともに忘れがたい試合になった。
取材・文●唐沢裕亮(東京新聞)
【PHOTO】最終節をクラップで後押し!味スタに集まったFC東京&福岡サポーターを特集!
勝負の鬼と言われる長谷川監督が垣間見せた「親心」が印象的だった。35節の横浜戦。前半のうちに警告2枚でCB森重真人が退場し、1人少ないなか、代役としてJ1初出場の19歳の大森理生が入った。0-4の後半は、中盤が主戦場の東慶悟が3バックの中央へ。練習でもやらなかったというぶっつけ本番の策に指揮官は「大森は心臓バクバクだったと思う。主将をそばに置いて、落ち着かせようと思った」と狙いの一端を語った。試合は0-8で大敗し、翌日、長谷川監督は辞任した。厳しい勝負師のイメージがあるが、クラブ関係者によると、フロントの批判から選手をかばうことも多かったという。ショッキングな敗戦とともに忘れがたい試合になった。
取材・文●唐沢裕亮(東京新聞)
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