最高級のパフォーマンス。アルゼンチンを機能不全にさせた立役者は?【編集長コラム】

カテゴリ:日本代表

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2021年03月29日

オーバーエイジ枠で呼ぶべき3人は?

アルゼンチン相手に冷静に対応。田中(17番)のゲームメイクは素晴らしかった。

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 第1戦(3月26日/日本が0-1で負け)で鉄壁だったアルゼンチンの中央部を日本がどう攻略するか。これが、第2戦の見どころのひとつだった。その点で目を引いたのが、左サイドハーフに入った相馬のドリブル突破とボランチを担った田中の展開力、さらにCF林のフリーランニングだ。瀬古のフィードから林が巧みな個人技で決めた先制点はある意味、この日の日本のアグレッシブさを示す一撃でもあった。

 また、その林、右サイドハーフの食野、左サイドハーフの相馬とどちらかと言えば縦に仕掛けるキャラクターが周りにいたことで、彼らと特徴が違う久保の技巧がより独特の色合いを見せた。三笘や三好と連係がいまひとつに映った第1戦に比べれば、この日の久保は仕掛けや崩しの局面で持ち味をそれなりに発揮。いずれもCKで板倉の2ゴールをアシストするなど決定的な仕事をやってのけるあたりに、エースのプライドを感じた。

 ただ、球際でも強さを見せた板倉、複数の得点に絡んだ久保以上に素晴らしかったのは、ボランチの田中だ。簡単に叩けるところは叩き、狭い局面でも冷静にボールを捌く。そしてチャンスの場面ではドリブルやスルーパスでアルゼンチン守備陣の焦りを誘うなど抜群の存在感を示す。守備面でやや軽い対応があったとはいえ、最高級のパフォーマンス。アルゼンチンを機能不全にさせた最大の要因が、そんな田中のゲームメイクにあったと言えるだろう。
 
 チームの話をすれば、立ち上がりから“闘う姿勢”を示せたのが印象的だった。食野が、林が、相馬が、そして久保が積極的に仕掛けることでアルゼンチンにペースを握らせなかった点が勝因のひとつだろう。ただボールを繋いでいたように映った第1戦よりも明らかに怖さがあったし、こんな短期間でチームは変わるものかと正直、驚いた。その修正力は評価に値するもので、本大会に向けても大きな武器になりそうだ。

 あえて課題を挙げれば、最終ライン。アルゼンチンに決定機を作られそうなシーンが何度かあり、鉄壁とは言い難かった。0-1で敗れた第1戦も踏まえれば、オーバーエイジの1枠はCBに使うべきか。おそらく本番では冨安がその一角に入るだろうから、連係面なども考えると吉田がベストだろう。12年のロンドン五輪でもチームをまとめた吉田の経験値も魅力で、このベテランを招集するメリットは大きい。

 アルゼンチンとの連戦だけで判断するなら、オーバーエイジの残り2枠はFWの大迫とボランチの遠藤航がベターか。板倉と田中のボランチコンビは素晴らしかったが、猛暑の中で行なわれるはずの本大会は中2日で試合をこなさければならないのでこのふたりに依存するのは危険。メダルを目指すなら、遠藤のような闘えるボランチが欲しい。

 大迫に期待するのは前線でのタメとポストワーク。このCFがいれば攻撃の幅がより広がる可能性もある。いずれにしても、センターラインの安定は本大会を勝ち抜くうえで重要な要素だ。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)

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