「サントスに残りたいと思っていたが…」鹿島新加入ピトゥカが語る移籍の本音

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2021年03月21日

母国を離れ、アジアへの旅を決断した理由は…

サントスから鹿島に加入したピトゥカ。自身初挑戦の海外移籍で、持ち味を存分に発揮することはできるか。(C)Getty Images

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 名門サントスから今年1月、鹿島アントラーズに電撃加入したディエゴ・ピトゥカが、ブラジルメディア『UOL Esporte』の独占インタビューに登場。移籍への率直な想いを明かしている。

 現在28歳のブラジル人レフティは、経験豊富で、リーダーにもなれる職人肌の選手だ。また、ボランチを本職としながらSB、CB、攻撃的MFほか、トップで出場した経験も持つなど、その圧倒的なユーティリティ性も魅力である。

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 そんな屈指の実力派が、母国を離れアジアへの旅を決断したのは、サントスの財政負担軽減への貢献とともに、より多くの給料を貰うことで、生後9か月の長女により良い環境を与えたいという、強い想いからだという。

「僕はクラブに対する愛情があるから、サントスに残りたいと思っていたが、娘の誕生とともに状況は変わった。もっといい環境を手に入れたいと思ったんだ。彼女のより良い未来のために」

 また、長女は契約に「イエス」と答える決め手となっただけでなく、人生においても、大きな克服要素となったようだ。
 
「昨年は、祖母を亡くすという大きな喪失感に苛まれた。僕は彼女にとても愛着を持っていたので、非常に大きな出来事だった。しかし、その翌月には娘の誕生という人生最大の幸せに恵まれた。そして、妻の祖母マリアと、僕の祖母アリスの名前を取って、リスペクトの意味も込めてマリア・アリスと名付けたんだ。これはパンデミック真っ只中の出来事だったね」

 困難も乗り越え挑む、自身初の海外挑戦。ピトゥカは新天地での意気込みとともに、「必要ならば戻ってくる」と古巣への溢れる愛を改めて示している。

「『新しい国』、『新しいサッカー』に挑戦してみたいと思ったのも理由のひとつだ。ただ、僕はクラブの会長ほか、全ての人と考えを明確に共有しておいた。サントスで何が起こっても、みんなは僕の居場所を認識して、僕は戻ってくるだろうという考えをね」

 今もなお続くパンデミックの影響で、いまだ来日を果たせていないが、パーソナルトレーナーとともにトレーニングを行ない、鹿島のコーチらと連絡も取り合うなど、来る日のデビューに向け、コンディションを高めているというピトゥカ。まもなく緊急事態宣言も解除されるというなかで、覚悟を背負った男の、“常勝軍団”での大暴れに期待が高まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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