渦中の国民的英雄が、ついにみずからの言葉で反攻に打って出た。

　現地２月25日、元韓国代表のMFキ・ソンヨン（FCソウル）が公式インスタグラムを更新。真っ黒の画像に添えたのは、急浮上した疑惑に対する怒りの声明だ。「いっさい関係ない。私のフットボール人生を賭けて誓える」と断言した。

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　韓国では現在、著名人や芸能人、有名スポーツ選手らが過去に犯したいじめや暴行行為を暴露される騒動がエスカレートしており、その荒波はついにＫリーグにも到達した。２月24日、被害者の代理人である弁護士がひとつの告発を発表。2000年に全南（チョンナム）のサッカー合宿所で、当時小学校６年生のＡ氏とＢ氏が、小学校５年生のＣ氏とＤ氏に対して性的行為を強要したと明かしたのだ。

　実名は明かされなかったが、そのＡ氏は「光州（グァンジュ）出身の元国家代表スター選手で、最近になって首都圏の一流クラブに加入した」と説明。ほぼキ・ソンヨンと特定できる情報が流布されたのだ。ネット上ではサッカー界のスーパースターに対する誹謗中傷が横行、瞬く間に大炎上する騒ぎとなった。

　これに対して、キ・ソンヨンの所属事務所が素早く反応。「本日報じられた『国家代表Ａ選手による小学校時代の性的暴行』との記事に関係して、弊社がマネジメントしているキ・ソンヨンが加害者と見なされている。本人に確認したところ、被害者と主張する人物の報道内容についてまったく関連がないことを確認した」と全面否定する。さらに「今回の疑惑と誤解によって汚名を着せられた。今後発生するかもしれない被害に対して、法的対応の準備をしている」と強硬姿勢を打ち出し、所属元のFCソウルも「事実無根である」と同調した。
 

　そして一夜明けて、今度はキ・ソンヨンが自身の言葉で想いを綴ったのだ。「キ・ソンヨンです。長々とした言葉は必要ないでしょう」と書き出すと、「報道された記事の内容と私はいっさい関係がありません。絶対にないと、私のフットボール人生に賭けてこう誓えます」と力を込めた。

　やはり心を痛めたのは、家族にまで危害が及んでいる事実だった。「苦しんでいる家族のため、できるかぎりのことをやろうと、強く対抗する決断を下しました。実際、不確かな報道を受けて悪意に満ちた言葉を浴びせられましたが、そうした人びとに対しても法的措置を取るつもりです」と言い切った。