ホーム無敗記録がついにストップし、吉田新体制初の連敗。
約1年ぶりに日立台を包む、敗戦の落胆――。昨季3月29日の5節・大宮戦以来続いていたホーム無敗記録がついにストップした。吉田新体制で初となる連敗、しかも2試合連続での逆転負けからは、「守備」におけるふたつの課題が浮かび上がってくる。
まず4節の横浜戦は、明らかに攻撃にかける時間が、これまでの試合より短かった。相手の執拗なプレスに、武富孝介、大谷秀和ら中盤の選手が、柏が今季の特長としているポジションチェンジをしながらのパスワークを制限されたのも一因だが、それ以上に、相手にボールを“持たせてしまった”のが影響した。
「試合を通してボールへの寄せ、プレスの行きどころが分からなくて、全員がフワフワしていた。ゾーンで守るのも大事だと思うけど、結局は人。自分たちのスタイルを出すためには、一人ひとりがボールに強く行く姿勢がもっと必要だと思う」
武富はそう振り返る。相手に押し込まれる場面が続くなか、高速カウンターから先制点を奪えた点は評価できる。ただ、今季は主導権を握る攻撃的なサッカーを標榜している。その“入口”となる、ボールを奪うためのプレスのかけ方やタイミングについて、チーム内で意識を共有できていなかった。
そして、もうひとつの課題はサイドから2失点した点だ。1点目は右サイドに注意が傾いたところで、サイドチェンジからのクロスに左SB輪湖直樹の対応が遅れ、フィニッシャーへの対応も後手に。83分の2点目も、クリスティアーノの裏のスペースを使われ、再び左サイドからチャンスメークを許している。
試合を通してのDFの守備は、決して悪くなかった。今季初黒星を喫した新潟戦で裏のスペースを突かれた反省を活かし、アデミウソンの抜け出しにオフサイドトラップを仕掛けるなど、特にラインコントロールが上手くなされていた。
それでも「1失点ならまだ“事故”もあるけど、2失点するからにはなにか原因がある」(工藤壮人)。横浜の兵藤慎剛が、「相手の左サイド(クリスティアーノ)がそこまで守備をする選手ではなかったので、そこで2対1の状況を作れると思っていた」と明かすように、サイドで劣勢を強いられ、その綻びを突かれた。
「個人としても、チームとしても、守備のオーガナイズは上手くいっていたと思う。でも、しっかり(中を)覗かれてクロスを上げられているので、対応は見直さないといけない。結局、最後は対人の部分。CB、ボランチのところをゾーンで守るのであれば、誰がボールの出どころに寄せて、誰がシュートする選手にアタックに行くのか、はっきりさせる必要がある」(鈴木大輔)
90分の間に刻々と戦況は変わるだけに、普段のトレーニングで守備面の細部を詰めるのは難しい。ただ、「細かな一歩、二歩」(吉田監督)という修正すべき内容はっきりしている。
キャプテンの大谷は「相手のプレッシャーに弱気になるのではなく、自分たちのプレーをし続けることが大事」と話しており、まずは柏本来の“前向き”な守備を取り戻して、リズムを掴むのが先決だ。中3日でACLの山東魯能戦、勝てば決勝トーナメント進出が決まるだけに、ポジティブに向かいたい。
まず4節の横浜戦は、明らかに攻撃にかける時間が、これまでの試合より短かった。相手の執拗なプレスに、武富孝介、大谷秀和ら中盤の選手が、柏が今季の特長としているポジションチェンジをしながらのパスワークを制限されたのも一因だが、それ以上に、相手にボールを“持たせてしまった”のが影響した。
「試合を通してボールへの寄せ、プレスの行きどころが分からなくて、全員がフワフワしていた。ゾーンで守るのも大事だと思うけど、結局は人。自分たちのスタイルを出すためには、一人ひとりがボールに強く行く姿勢がもっと必要だと思う」
武富はそう振り返る。相手に押し込まれる場面が続くなか、高速カウンターから先制点を奪えた点は評価できる。ただ、今季は主導権を握る攻撃的なサッカーを標榜している。その“入口”となる、ボールを奪うためのプレスのかけ方やタイミングについて、チーム内で意識を共有できていなかった。
そして、もうひとつの課題はサイドから2失点した点だ。1点目は右サイドに注意が傾いたところで、サイドチェンジからのクロスに左SB輪湖直樹の対応が遅れ、フィニッシャーへの対応も後手に。83分の2点目も、クリスティアーノの裏のスペースを使われ、再び左サイドからチャンスメークを許している。
試合を通してのDFの守備は、決して悪くなかった。今季初黒星を喫した新潟戦で裏のスペースを突かれた反省を活かし、アデミウソンの抜け出しにオフサイドトラップを仕掛けるなど、特にラインコントロールが上手くなされていた。
それでも「1失点ならまだ“事故”もあるけど、2失点するからにはなにか原因がある」(工藤壮人)。横浜の兵藤慎剛が、「相手の左サイド(クリスティアーノ)がそこまで守備をする選手ではなかったので、そこで2対1の状況を作れると思っていた」と明かすように、サイドで劣勢を強いられ、その綻びを突かれた。
「個人としても、チームとしても、守備のオーガナイズは上手くいっていたと思う。でも、しっかり(中を)覗かれてクロスを上げられているので、対応は見直さないといけない。結局、最後は対人の部分。CB、ボランチのところをゾーンで守るのであれば、誰がボールの出どころに寄せて、誰がシュートする選手にアタックに行くのか、はっきりさせる必要がある」(鈴木大輔)
90分の間に刻々と戦況は変わるだけに、普段のトレーニングで守備面の細部を詰めるのは難しい。ただ、「細かな一歩、二歩」(吉田監督)という修正すべき内容はっきりしている。
キャプテンの大谷は「相手のプレッシャーに弱気になるのではなく、自分たちのプレーをし続けることが大事」と話しており、まずは柏本来の“前向き”な守備を取り戻して、リズムを掴むのが先決だ。中3日でACLの山東魯能戦、勝てば決勝トーナメント進出が決まるだけに、ポジティブに向かいたい。