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「物事は終わりが来るから美しく…」 “サポーター代表” 中村憲剛・長男がメッセージ!「出来過ぎなサッカー人生」

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年12月22日

「常にお手本のようだった“フロンターレのお父さん”」

サポーター代表としてスピーチする中村の長男・龍剛くん。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 川崎フロンターレは12月21日、今季限りで現役を引退するMF中村憲剛の引退セレモニーと、リーグ優勝報告会を等々力陸上競技場で実施。大久保嘉人(東京ヴェルディ)や鄭大世(アルビレックス新潟)ら数多くの盟友が駆け付け熱い想いを語るなか、中村の長男・龍剛(りゅうご)くんもマイクを握り、引退に花を添えた。

 12歳の龍剛くんは14番のユニホームを身に包み、“サポーター代表”として登壇。引退を告げられたときのことから振り返り、次のように言葉を紡いだ。

「僕は今シーズンで引退すると言われたとき、夢なのか現実なのか分からないぐらい驚きました。そして勝手にまだ先だと思っていたので、自然と涙がボロボロ出てきました。でも時間が経つにつれて、お父さんの気持ちが分かりました。それがベストなタイミングなら残りの2カ月間を全力でサポートし、応援しようと思いました。そして、しっかりと目に焼き付けようと感じました」

 そして、生まれた2日後に起きた印象的な思い出にも触れ、ずっとそばで見続けてきた「出来過ぎ」な父のサッカー人生を説明した。

「中村憲剛選手の18年間のサッカー人生は出来過ぎでした。優勝もしてMVPも獲って、ギネス世界記録(最高齢でMVP受賞)も獲って憧れる存在でした。2008年(9月25日)に僕が生まれたけど、その2日後の柏戦のFK。毎年自分の誕生日の日、『この2日後の柏戦でFKを決めたね』と。まだ0歳だったので覚えていないけど、ゆりかごをしてくれる写真を見て毎年嬉しかったです。

 成長していくとともにお父さんがサッカー選手だと分かり、自分もサッカーが好きになりました。その時点で既に憧れていたと思います。2016年の天皇杯、2017年のルヴァンカップ、もっと言えばその前にも準優勝でシルバーコレクターとばかり言われていたけど、2017年のJリーグで逆転優勝したのでフロンターレの歴史が動いたなと思いました。その優勝は今までの準優勝の悔しさがあってこそだなと思いました」
 
 さらには、2019年11月に人生最大の大怪我を負ってしまった際のことにも言及。自分がいちばん苦しいはずなのに、決してめげずにリハビリを続ける「すごい父」を称えた。

「前十字を切った時も前向きにリハビリをしていたよね。自分は高熱を出すほどショックだったけど、お父さんだけは違った。その頑張っている姿に僕はすごい人なんだなーと毎日感じていました。コロナウイルスでクラブにも入れない、トレーナーさんにも診てもらえない。何度も苦境に立たされたけど、復帰に向けてのリハビリをする姿を見て、全身全霊でサポートしようと思いました。サポートするのも決してつらくなかったです。復帰戦が近づくにつれて楽しみで仕方がありませんでした。そして復帰戦。301日ぶりの試合にゴールというのは一生の宝物になったと思います」

 最後は中村憲剛「選手」の存在の大きさを、サポーター代表として伝え、そのうえで感謝の言葉でスピーチを結んだ。

「サポーターにとっての中村憲剛選手は愛される存在であって、どんなときも前に立って引っ張ってくれる誇らしい存在でした。そして、プレーで見ている人を楽しませ、重宝される選手だったと思います。ここにいる人もここに来られなかった人も川崎フロンターレの歴史を背負って来た人だなと感じていると思うし、その歴史を変えた1人だなと感じていると思います。

 選手の皆さんにとってもたくさんのアドバイスをもらったり、常にお手本のようだった“フロンターレのお父さん”のような存在が今年で引退するのはショックだったと思うし、自分もとてもショックだったけど、やっぱり物事は終わりがいつか来るから美しくおめでたいことだと感じていました。

 でも、やっぱり寂しいです。どんな時も前に立って引っ張ってくれて僕たちを楽しませてくれたこと、色々とあったけど、諦めずに頑張ったことで優勝もできて、僕たちが憧れる存在になってくれたことには感謝という気持ちしか頭にありません。悲しいときも悔しいときも共に乗り越えてきた仲間、家族として『ありがとう』と伝えたいです。引退、おめでとう。そして、ありがとう」

 愛息の心のこもったメッセージに目を潤ませ、充実した表情を見せた“フロンターレの父”中村。だが、彼の川崎での物語は元日までもう少しだけ続きがあるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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