【川崎】G大阪の守備を破った華麗な一発。大島僚太の強烈ミドルの舞台裏

カテゴリ:Jリーグ

江藤高志

2020年08月03日

川崎は連勝を7に伸ばす

ゴールを喜ぶ大島。見事なシュートだった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

[J1リーグ8節]G大阪0-1川崎/8月1日(土)/パナスタ

 大島僚太のファインゴールが均衡を破った。後半開始早々の48分。前を向いてペナルティエリアに入り込んだ三笘薫からのリターンパスを受けると「ワンタッチで打とうというイメージ」を持っていたという川崎の10番は右足を振り抜いた。

「中の様子やゴールの位置は見てなかったんです」と大島は振り返るが、相手選手をかすめる鋭い弾道に対し、G大阪の名手・東口順昭は反応できなかった。ブラインドになっていた面はあるが、試合前、川崎のFW小林悠が「日本で一番セービング技術が高いと思います」と称賛していたGK東口が棒立ちだったことも、大島のシュートの鋭さを際立たせていた。

 そして大島のゴールをお膳立てしたのは三笘だった。今季ここまでの三笘のプレーを見ていれば、高度に警戒する必要がある選手なのは明らか。また先制点の直前にも三笘はドリブルからシュートを打っており、“三笘包囲網”への布石は打たれていた。

 実際に大島のゴールシーンでは、その大島にラストパスした三笘にはG大阪の3選手が対応に向かう状態になっていた。ワンプレー前の三笘のシュートがG大阪の選手を突き動かしたのだろう。

 三笘にG大阪の選手が集中した結果、ペナルティエリア外の絶好の位置にスペースが生まれていた。ここで三笘からのリターンパスを受けた大島は鋭くコンパクトなスイングでミート。均衡を破る先制点を突き刺したのだ。三笘からのパスに準備していたと振り返る大島は、余計なことを考えず、無心で打てたこともファインゴールの要因だったのかもしれない。
 G大阪戦は川崎にとって苦しい試合だった。

 首位の川崎は前半、大島が言うところの「正しい位置」を取ってきたG大阪の対応に苦慮。ミスも見られ、ピンチも迎えた。そういう意味では、前半を終え、ロッカールームでのインターバルを経た両チームが同じような展開を見せるのか。それとも川崎が巻き返すのか。大島のゴールはまだ先行きが見えない時間帯の貴重な先制点でもあった。

 試合はこの1点を守った川崎が勝利。2位のG大阪との直接対決を制し、連勝をJ1でのクラブ新記録の「7」に伸ばし、首位の座をひた走っている。

取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)

【J1第8節PHOTO】G大阪0-1川崎|大島の華麗な一撃で首位・川崎が勝利!
【関連記事】
【J1採点&寸評】G大阪0-1川崎|やはりこの男がいると攻撃の質が上がる…勝負を決めた司令塔にトップ評価!
【J1】大一番制した川崎が首位固め!C大阪が2位に浮上、鹿島は助っ人の3発などで最下位脱出|8節
大島の鮮烈弾で勝負あり! 川崎がG大阪との大一番をしたたかに制し、クラブ新記録の7連勝を達成!
【川崎】逆転勝利に導くも反省を口に――プロ初ゴールの三笘薫に訊いた今後の課題
【川崎】仙台戦の好アシストにも満足せず。FW旗手怜央が一途に求めるのはプロ初ゴール

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ