同日の練習後、オンラインでの取材に応じた松井に訊いてみた。「全体練習が再開されて約1週間、改めてみんなとサッカーができる喜びについていかがですか?」と。
39歳の円熟味を増したテクニシャンは、「最初はなんか、休みが増えて良かったかな」と冗談交じりに自粛期間を振り返ったあと、次のように続けた。
「そう思っていたけど、だんだんサッカーができなくなったり、いろんな問題が起きてきたりして、生活もしづらくなり、本当に大変なことになってきた。毎日、家にいるしかないし、フランス人とかいろんな人の話を訊いたりとかして、日本よりも外出禁止の国が多かったり、厳しいなかで試行錯誤している。
そういう人たちの話を訊くと、自分もそうですけど、家の中で、毎日やることも限られているというか。だから、外に出てスポーツができるのは、本当に喜びというか、自分の存在をもう一回、確認できたかなと思いますし、サッカーができるって、こんなに幸せなんだと再確認しました」
家にこもる時間が長くなり、自分と向き合う時間も増えたなかでの新たな発見は、「意外に料理は得意なんだなって(笑)」。インスタグラムではキッチンに立つ松井の姿も投稿されていたが、「家にいるので、模様替えとか、食器を洗うことも多くなりましたし、家のことをやることが多くなったのは発見ですね」と語る。
これまで以上に家事をやるようになったといい、「(今後も)続けていかないと、いけないですね」と笑顔を見せた。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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