• トップ
  • ニュース一覧
  • 高騰するW杯放送権、コロナ終息後どうなる?テレビ局関係者「FIFAのお金への執着は尋常じゃない」

高騰するW杯放送権、コロナ終息後どうなる?テレビ局関係者「FIFAのお金への執着は尋常じゃない」

カテゴリ:特集

石田英恒

2020年05月08日

パンデミック終息後の景気後退局面でも、FIFAはW杯放送権料のさらなる高騰を目指す

高騰を続けるW杯の放送権料だが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と景気の後退を受けて変化は現われるのだろうか。(C) Getty Images

画像を見る

 ワールドカップにもコロナウイルスの影響は及んでおり、アジアや南米などで2022年カタール大会の予選が延期になっている。しかし、本大会自体は2022年と今から2年も先であるため、今回のコロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)での延期や中止は、なんとか免れる可能性がある。

 しかし、それでもワールドカップ本大会が全く影響を受けないわけではない。それは、今回のパンデミックで経済が短期間で元通りに戻るとは限らず、世界的に景気が相当に悪化すると見られているからだ。

 世界中の国がロックダウン(都市封鎖)、あるいは自粛を行なっており、感染のピークは過ぎてはいるものの、まだ完全な解除はされていない。国の経済がストップしたことによる失業者の増加、そして、ウイルス発生源の問題で米中の対立が再び表面化していることなどで世界的な景気後退は間違いないと見られている。景気悪化により、本大会のチケット販売に影響が出るのか、スポンサー料に影響が出るのか。しかし、そうしなかで最も可能性があるのが放送権料に影響が出ることだ。

 放送権料は、ワールドカップの放送計画に直結するため、有料放送でのワールドカップ視聴問題が出てくる。地上波の無料放送と、衛星放送やケーブルテレビの有料放送の割合が変化したり、ウェブ配信などで試合を観戦したりしなければならなくなることで、ワールドカップを視聴する一般のサッカーファンにとっても関心があるテーマになる。

 FIFAワールドカップは世界最大のスポーツイベントであり、高額な放送権料で知られる大会でもある。その放送権料は、1998年フランス大会までの放送権料は世界中が公共放送中心の放送体制だったため、日本の放送権料は6億円(全世界放送権料=150億円)だった。が、次期大会から代理店が間に入ることで、放送権料が一気に高騰した。2002日韓大会では、日本は開催国だったこともあり、185億円(全世界1100億円)と一気に跳ね上がった。その後、2006年ドイツ大会は140億円(同1600億円)、2010年南アフリカ大会は170億円(同1800億円)、2014年ブラジル大会は240億円(同2000億円)、2018年ロシア大会は300億円台(同2200億円)、2022年カタール大会は300~400億円(同3850億円)と毎回のように上昇し、その勢いは止まらない。

 2008年のリーマンショックの前後でも、2006年ドイツ大会から2010年南アフリカ大会の間で放送権料は下がっていない。あの景気後退でも放送権料はむしろ、高止まっていたのである。
 
【関連記事】
「彼らは我々のハートを盗んだ」FIFAが日本のW杯“名勝負”をリバイバル! 世界のファンが絶賛した一戦とは?
「心が折れた」「燃え尽き症候群に」長友佑都が那須大亮氏との対談で過去3回のW杯を回顧!
大久保嘉人が選ぶJ歴代ベスト11「憲剛さんは“別格”。ヒデさんは強烈だった」
小野伸二が選ぶJ歴代ベスト11!「1・5列目にヒデさん」「GKは能活さんしかいません」
セルジオ越後が選ぶJ歴代ベスト11「他の10人も”別格”と認めるだろうベストプレーヤーは…」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ