【選手権・注目校レポート】タレント揃いの“技巧派集団”昌平の強さの秘訣とは?

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2019年12月30日

自前の室内練習場で雨天時もテクニックを磨く

有望なタレントを数多く擁する昌平。興国との初戦は2回戦屈指の好カードだ。写真:徳原隆元

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2007年に就任した藤島監督。夏の総体ではここ4年で二度の4強に導いた。写真:徳原隆元

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 藤島崇之監督が就任し、本格的に強化をスタートさせて11年が経った。松本泰志(広島)を筆頭に昨年度まで3年連続でJリーガーを輩出し、2016年のインターハイでは初出場で4強入り。その2年後にも夏の大舞台で準決勝に駒を進めた。いまや強豪校の仲間入りを果たしたと言っていいだろう。
 
 チームの特徴は技術の高さだ。普段から実戦形式の練習を多く取り入れ、足下のテクニックに磨きをかけてきた。「8対8やハーフコートゲームをやることが多い」(藤島監督)のも、そのためだ。走り込みをやらず、体力面の強化も日々のトレーニングで賄っている。
 
 今シーズンは、全体練習ではフィジカルトレーニングも行なっていない。ゲーム形式のメニューで補っているからだ。その狙いについて、藤島監督はこう話す。「試合でボールを保持したいので、実戦的なトレーニングの中で体力を付けたい。細かく動き直しながら、ボールを動かすスタンスでやると、かなり負荷を掛けられる」
 
 その効果は、試合終盤に足がつる選手が少ないことからも伺える。特徴的な体力作りが、洗練された技術を支えている。
 
 さらに今年5月、大きな〝武器〞が加わった。自前の室内練習場が完成したのだ。学校の授業や野球部の練習で主に使用されているが、雨の日はサッカー部も利用することがある。広さはミニゲームができる程度だが、「狭い局面でのトレーニングも重要で、これをやり込むことが大切だと思っている」と指揮官が話す通り、限られたスペースでの練習も技術を高める一端を担っている。
 
 雨天時は室内で筋力トレーニングなどを行なうチームが多いなか、ボールを使った練習ができるのは大きなアドバンテージ。鍛え上げたテクニックで悲願の日本一を目指す。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

今年5月には室内練習場が完成。使用できる機会は限定的ながら、もたした効果は小さくない。写真:徳原隆元

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5つのチームに分けて活動中の昌平は、ピッチの使い方を工夫している。近郊のグラウンドを借り、180人近い部員全員が人工芝でトレーニングできる環境を整備。休日は朝7時半から各チームが順番に校内のグラウンドを使用している。

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