第41回皇后杯（全日本女子サッカー選手権大会）は12月22日に準決勝の２試合を開催。NACK５スタジアム大宮で行なわれた、浦和レッズレディース対INAC神戸の一戦は、３―２で浦和Lが逆転勝利を収め、皇后杯決勝へ駒を進めた。

　なでしこジャパンに選出されている選手たちが、実力を遺憾なく発揮したシーソーゲームだった。

　E-１選手権を戦い優勝を成し遂げたなでしこの選手たちが多く在籍する両チーム。INACではE-１の大会得点王にも輝いた岩渕真奈が負傷の為この日はベンチ外。しかしチーム力を見せつけたのはINACだった。開始２分にキャプテンマークを巻く中島依美が左サイドからのクロスボールに合わせ、先制点を挙げる。

　しかし直後の９分に浦和Lの菅澤優衣香にクロスバーに跳ね返ったボールに詰められて１－１の同点とされてしまう。

　それでもペースを握り攻めるINACは後半立ち上がり55分にロングボールに抜け出した増矢理花が左のサイドネットに収まるミドルシュートを決め２－１と勝ち越しに成功した。

　神戸相手に公式戦で４連敗の浦和L。しかしこの日は勝負強さを見せる。

　浦和Lは２－１と勝ち越されたところから、前線で上手くボールを収め全体を押し上げると、61分に獲得したCKから、最後は清家貴子が頭で合わせて２－２と再び同点に追いつく。

　２度リードされてもすぐさま追いついた浦和Lはこれで勢いに乗り、INACゴールを脅かすと、77分にCKからDFの南萌華がヘディングで決め、この試合初めてのリードを奪う。

　INACの反撃を凌いだ浦和Lがこのまま試合終了を迎え、３－２で逆転勝利を収めた。

　浦和Lは対INAC神戸戦で３年ぶりの勝利。この結果、12月29日に行なわれる皇后杯決勝の舞台へ駒を進めた。この後18時から行なわれる、日テレ・ベレーザ対ちふれＡＳエルフェン埼玉の勝者と皇后杯決勝を戦う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部