森保ジャパンの絶対的司令塔、柴崎岳はロシアW杯の輝きを取り戻せるか

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2019年06月05日

遠藤航不在のなか、いかにして新たなボランチコンビを確立させるのか

柴崎は「戦術浸透も進んできた。今回はそれを深めて、予選に自信を持ってのぞめるようにすることが大事」と先々のW杯予選を見据えた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 森保一監督が9月から始まる2022年カタール・ワールドカップアジア予選への重要な積み上げの場と位置付けるチャレンジカップ2連戦。主将・吉田麻也(サウサンプトン)が不在のなか、3月のボリビア戦に続いてキャプテンマークを巻くと見られるのが、柴崎岳(ヘタフェ)だ。
 
「チームとしての積み重ねはできているし、戦術浸透も進んできた。今回はそれを深めて、予選に自信を持ってのぞめるようにすることが大事かなと思います」とリーダー格に成長した司令塔はチームの現状を前向きに捉えている様子だ。
 
 5日のトリニダード・トバゴ戦も、2019年アジアカップの主力を中心とした陣容でチーム成熟を図ることになる。ただ、ボランチに関しては、軸を担うべき遠藤航(シント=トロイデン)が招集外。小林祐希(ヘーレンフェーン)のスタメンが有力視されるが、柴崎はコロコロと相棒が変わる難しい状況を強いられる。

 アジアカップでも遠藤の怪我によって塩谷司(アル・アイン)と急増コンビを結成したが、決勝のカタール戦では綻びを露呈する結果となった。3月はコロンビア戦で山口蛍(神戸)、ボリビア戦では後半途中から橋本拳人(FC東京)と組み、まずまずのパフォーマンスを見せたものの、目まぐるしい変化に対応するのはやはり容易ではなかったはずだ。
 
「組む選手によって自分のスタイルを微調整しなければいけない部分もありますし、チームが機能するために考えなきゃいけない部分ではあります」と柴崎自身もパートナーの特長を最大限引き出す配慮を欠かさない。今回コンビを組むであろう小林祐希とは同じ92年生まれのユース代表時代からの盟友で、お互いに攻撃と守備のバランスを取りながらプレーできるだろう。そこで新たな関係構築のメドが立てば、遠藤との鉄板ボランチが形成できない時もチームに安心感をもたらすことができる。その方向へと導くべく、柴崎には中盤を冷静にコントロールしてもらいたい。
 
 新ボランチコンビをリードするとともに、吉田不在のチーム全体を統率するのは大変な仕事だが、森保監督から絶大な信頼を寄せられている以上、重責を果たさなければならない。2連戦後に控えるコパ・アメリカにも帯同するだけに、彼の一挙手一投足はより重要度を増すだろう。今季ヘタフェではリーグ7試合出場にとどまり、連戦の体力や試合勘の部分は懸念されるところだが、ここで不安定なパフォーマンスは見せられない。1年前のロシアで放った輝きを取り戻すべく、柴崎には気合いを入れ直してほしいものだ。
 
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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