現地時間５月26日、ＡＳローマの本拠地オリンピコは感動の嵐に包まれた。
 
　2018－19シーズンのセリエＡ最終節、パルマ戦は、ローマ一筋を貫いてきた元イタリア代表MFダニエレ・デ・ロッシにとってのラストマッチとなった。先発出場したバンディエーラ（旗手）が82分に途中交代すると、スタンドのサポーターは総立ちでスタンディングオベーションを敢行。試合後のセレモニーでは家族を伴ってグラウンドを一周するなど、最後まで生ける伝説との別れを惜しんだ。
 
　その３日後だ。妻でモデル・女優のセイラ・フェルバーバウムさんが自身のインスタグラムを更新。投稿された写真は夫デ・ロッシと仲睦まじく見つめ合う２ショットで、「The kid is alright（この子は元気よ）」の一文が添えられている。これまでもアツアツぶりをSNSで公開しているふたりだけに、ここまではまるで珍しくないのだが、その「撮影地」に驚かされる。なんと「東京駅」と記されており、夫妻で日本に足を運んでいたのだ。
 
　インスタの「ストーリー」ではセイラさんが日本のドラッグストアで品定めしている様子や、夜の東京の街、ホテルから見た超高層ビル群が映し出されている。デ・ロッシ夫妻は2017年にもシーズンオフに日本を訪れ、京都、大阪、広島などの名所を立て続けに観光。デ・ロッシはのちに振り返り、「すっかり日本に魅了されてしまったよ」と語っていた。今回はどのくらいの滞在期間になるのかは分からないが、まだ数日は観光を楽しむことだろう。

 

　やはり気になるのは、現役続行を宣言している35歳MFの新天地だ。Ｊ１リーグのヴィッセル神戸が獲得に名乗りを上げたとの情報が浮かんでは消えたが、「ひょっとしたら日本で極秘裏に交渉も!?」と期待を寄せたくもなる。目下、最有力候補はMLS（メジャーリーグサッカー）とされており、最近はアルゼンチンの名門ボカ・ジュニオルス入団の芽も出てきている。
 
　いずれにせよ、バカンスのスタートに日本を選んでくれたことは喜ばしいかぎり。存分に満喫していただきたいものだ。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部