常勝軍団に復活の兆し!ブラジルトリオの好調、怪我人の復帰、新戦力のフィット…鹿島が抱えるこれだけの好材料

カテゴリ:Jリーグ

一色伸裕

2019年05月20日

松本戦の5得点は決して偶然ではない

攻守両面に奮闘するL・シルバは、「(ブラジル人)3人の状態が上がればチームの状態も上がる」と力強く語った。写真:滝川敏之

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 5得点快勝。実力差を示した“鹿島劇場”に、復調の兆しがようやくみえた。
 
 開幕戦では昇格組の大分に足をすくわれるなど、なかなか歯車がかみ合わず。低調なスタートをみせていた。しかし、ここにきてようやくその歯車がかみ合い始め、エンジンも徐々に回り出した。その要因のひとつが、“助っ人”の本領発揮だ。
 
 松本戦では、セルジーニョ、レアンドロが攻撃をけん引。セルジーニョが前線で3バックの注意を引き、相手の連係が乱れたところをレアンドロがキレ味鋭いドリブルで仕掛ける。この動きに土居や左サイドの白崎らも呼応し、厚みのある攻撃が生まれた。
 
 5得点で攻撃面ばかりが目立った試合だが、特筆すべきは守備。土居は「自分が(プレスの)ファーストスイッチを入れる役で、そのあとにレオ(・シルバ)やレアンドロが続き、ボールを奪う。それができているときは、2次攻撃、3次攻撃につながる」と説明する。
 
 8分のプレー。敵陣でロストしたと同時に、土居がコースを限定しながら白崎とともにプレスをかけ始め、包囲網を築く。そして相手が苦し紛れにパスをつないだ瞬間にL・シルバが素早くパウリーニョに寄せ、ボールを奪取し、土居、セルジーニョ、L・シルバとつなぎ、最後はレアンドロがシュートを放ち好機を作った。

 前線から連動した組織だった守備が、鹿島の持ち味。だが、不調のときはこれがまったく機能しない。攻撃時にボールをロストしても切り替えがうまくいかずに、そのまま自陣まで持ち込まれるのが悪いときの流れ。特にレアンドロは守備を疎かにする悪癖があり、ここでリズムを崩すことも多々あるが、守備意識の高い試合では献身的な守備からボールを奪い返し、波状攻撃につながっている。松本戦ではレアンドロはもちろん、セルジーニョ、L・シルバのブラジル人トリオが守備面でも尽力。攻守で連係のよさが際だった。
 
 リーグ戦ではなかなか波に乗りきれなかったレアンドロとセルジーニョ。L・シルバがふたりの思いを代弁し「シーズン序盤からトップに上げるのは難しいが、いい状態にきている。僕らは助っ人の立場だし、その意識の下で取り組んでいる。3人の状態が上がればチームの状態も上がる」と頼もしい言葉。
 
 バースデー弾2発を決め、鹿島で初得点を記録した白崎。怪我から復帰し、開幕戦以来となる出場を果たした山本。そして大きな歯車となり、チームの中心として回り出したブラジル人助っ人たち。巻き返しに向け、好材料が揃いつつある。
 
取材・文●一色伸裕(産経新聞社サンケイスポーツ)

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