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イタリア6部で主審が選手に人種差別? 「今回は限界を超えた」激怒のクラブ会長がピッチに入り込み…

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年01月28日

「あっちに行け、ネグロ」

クリバリの一件の後、インテルでは反差別キャンペーンが展開されたが、この国から人種差別がなくなる日は来るのだろうか。(C)Getty Images

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 昨年末のセリエAで、ナポリのカリドゥ・クリバリがインテルのサポーターから人種差別的なチャントを浴びせられたエピソードは記憶に新しい。苛立ったクリバリは判定に抗議して退場となり、2試合の出場停止処分を科せられ、インテルはホームゲーム2試合の無観客試合処分を科された。

 以降、イタリアでは人種差別をめぐる議論が続いているが、この国のサッカー界における問題は根深い。イタリア紙『Il Mattino』は、普段は日の目を見ることがない下部リーグでも、信じられない人種差別行為があったようだと疑惑を報じた。
 
 舞台となったのは、6部リーグに属するセリーノの試合。セネガル出身の黒人守護神が試合終盤に同点弾を浴びた際、判定に抗議し、退場を命じられた。このとき、主審はイエローカードを出した後も抗議を止めないそのGKに、2枚目のカードを突き付けながら「あっちに行け、ネグロ」と言い放ったという。

 これに激怒したのが、セリーノのドナト・トロッタ会長だ。退場となりロッカールームに向かう選手から話を聞くや、すぐさまピッチに入り、自軍の選手たちに引き揚げを命じた。トロッタ会長は「こういう扱いにはうんざりしている。人種差別に遭うのは初めてじゃないが、今回は限界を超えた」と怒りを露にしている。

「明日、主審を訴え、サッカー連盟には再試合を要求する。正直、我々はうんざりしているんだ。これはサッカーじゃない。スポーツの価値はもっと別にあるはずだ。2019年になってまだこんなことがあるようでは、イタリア・サッカーは決して成長しない」

 トロッタ会長はフェイスブックのクラブ公式アカウントでも、「チームに引き揚げを命じたのは、誰であれ、私の選手たちの尊厳、そして私の尊厳を踏みにじることは許さない」と激怒。連盟に調査を求めつつ、同カテゴリーのほかのクラブに、来週末の試合をボイコットしようと呼びかけている。

 クリバリをはじめとする一部選手から、「人種差別問題に関して遅れている」と指摘されたイタリア・サッカー界が、長年にわたるこの問題を解決できる日は訪れるのだろうか。
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