クラブワールドカップ準決勝の鹿島アントラーズ対レアル・マドリーの一戦が12月19日（日本時間20日）、UAEのザイード・スポーツシティ・スタジアムで行なわれ、レアル・マドリーが３対１で勝利を収めた。

　2016年決勝の再戦となった対戦は序盤、鹿島の攻勢で幕を開けた。２分に永木亮太からの縦パスに反応したセルジーニョが強烈な左足のシュート。これはGKティボー・クルトワの好守に阻まれたが、直後のCKでは遠藤康のキックから昌子源が飛び込む。しかし、これもヘディングはヒットせず、シュートはゴール左に外れた。

　やや動きの重いレアル・マドリーに対して、鹿島の攻勢は続く。前線のセルジーニョ、安部裕葵が思い切りの良いシュートで相手ゴールを脅かした。

　しかし、30分過ぎから徐々に縦への推進力を強めたレアル・マドリーは両サイドからルーカス・バスケス、マルセロが鋭いクロスを供給。鹿島守備陣に圧力をかける。そして前半終了間際の44分、ガレス・ベイルがマルセロとの絶妙なワンツーで抜け出すと左足を一閃。シュートはゴール右隅を捉え、レアル・マドリーがついに均衡を破った。

　前半を１点ビハインドで折り返した鹿島はボランチの永木に代えて内田篤人を投入。右サイドバックの西大伍をボランチに起用して勝負に出る。

　しかし後半立ち上がりにスコアを動かしたのは、またもベイル。53分、鹿島のミスを見逃さなかったベイルがペナルティエリア付近で奪ったボールをそのままゴールに押し込み２点目を奪うと、さらに２分後にはマルセロからのパスを受けたベイルが、強烈な左足のシュートをGKクォン・スンテの頭上越しに決めてみせた。レアル・マドリーが３点のリードを奪う。

　３点差をつけられ、勢いを失いかけた鹿島だったが78分、レオ・シルバからのパスに反応した遠藤康がヘディングで落とすと、これに走り込んだ土居聖真が右足でゴールネットを揺らす。いったんはオフサイドの判定とされるも、VARによってゴールは認められ、鹿島が２点差とする。

　しかし鹿島の反撃もここまで。最後はレアル・マドリーが堅陣を築き、ゴールを許さず、３対１でタイムアップ。レアル・マドリーが鹿島を下して決勝進出を決め、クラブワールドカップ３連覇に王手をかけた。

　決勝は12月22日、20時30分に開催国のアル・アインとレアル・マドリーのカードで行なわれる。一方の鹿島は同22日に３位決定戦で、南米王者のリーベル・プレートと対戦する。