【Jリーグ真相レポート】新潟から名古屋へ 川又堅碁 移籍のなぜ?

カテゴリ:Jリーグ

週刊サッカーダイジェスト編集部

2014年08月13日

「戦う準備ができていない」と柳下監督。

新潟から名古屋への移籍が決まった川又。決断に至った理由とは――。 (C) SOCCER DIGEST

画像を見る

 川又堅碁の名古屋への移籍が決まった。昨季は23ゴールを挙げ、J1のベストイレブンにも輝いたストライカーが、シーズン途中に移籍することになったのは、チーム内での序列が下がったピッチ内の問題に、契約問題が重なったためだ。
 
 川又は昨季、期限付き移籍先のJ2岡山から新潟に復帰。日本人選手ではクラブ初となるJ1でのハットトリックを達成するなど、ゴールを量産して一気に注目を集めた。今季はワールドカップを前に1トップを固定できずにいた日本代表への待望論も出て、4月には日本代表候補に選出。残念ながら本大会の登録メンバーには残れなかったが、むしろ本人は悔しさを闘志に変え、4年後を目指して燃えていた。
 
 しかしその思いとは裏腹に、ゴール前での迫力が薄らいでしまっていた。その背景にはチームのスタイルの変化があった。J1昇格以降、堅守速攻で戦ってきた新潟は、ACL出場権獲得を目標に掲げ、ポゼッションサッカーを標榜。そして、「2年前とはサッカーの質が全然違う」と柳下監督が言うように、ゴールの数こそ思うように伸びていないが、どの相手にもポゼッションで互角以上の勝負ができるまでに進化を遂げた。
 
 ハイプレスからのショートカウンターが真骨頂だった昨季は、攻撃に移った瞬間、目前にはスペースが広がった。高い身体能力を活かしてゴール前へダイナミックに飛び込む川又のプレースタイルは、それにはまった。しかしポゼッションを標榜する今季は、狭いスペースで何度も動き直し、出し手とタイミングを合わせてパスを受ける繊細なプレーが求められ、川又はその新機軸にうまく対応できずにいた。
 
 中断前は柳下監督も川又の適応を期待していたが、新戦術に対応した岡本、鈴木の成長もあって中断開けに決断を下す。初戦の浦和戦で川又を登録外とすると、その後もベンチ外に置き続けた。指揮官は浦和戦後の会見で「戦う準備ができていない」とその理由を話した。自分のスタイルを変えようとしない。柳下監督の目にはそう映っていた。
【関連記事】
川又堅碁(アルビレックス新潟)「今は動揺も気負いもない」
【J1・15節 クローズアップ】柏木陽介、再開初戦の勝利にも妥協せず|浦和 1-0 新潟
【J1 リーグ再開!】週刊サッカーダイジェスト担当記者のチーム展望 新潟編
J1後半戦へのビジョン|新潟編|新戦力の韓国人SBがキム・ジンス移籍の穴を埋める
【Jリーグ移籍情報】夏の大移動で優勝、残留戦線に異状あり!?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ