ディフェンスリーダーとして、チームをファイナルへ導くために何をすべきか。昌子源は己のタスクを明確にイメージしている。

「ここ何試合か、水原さんは試合の入り方がすごく良いとは聞いています」

　水原三星とのACL準決勝第１レグでは、２分、６分と立て続けに失点し、試合を難しくしてしまった。最終的には、相手のオウンゴールに加え、セルジーニョ、内田篤人の得点で試合をひっくり返したが、ギリギリの勝利だった。

　迎えた今回の敵地での第２レグ。CBで先発濃厚の昌子が、最終ラインを引き締め、後方からチームを鼓舞できるかが重要になってくる。
 
「まずCBを中心に後ろが安定していれば、そう簡単に入れられることはない。相手のホームということもあって、前から来るだろうけど、それもすべて想定内。だから、どっしり構える必要がある。それ（相手の攻撃）に慌てて、どうしよう、どうしようとなっていたら、前回みたいなことになると思う。だから、どんと構える必要があるのかなと」

　もちろん、「端から僕らが守備に回ることもないし、しっかり点を取りに行きたい」とも話す。ただ、水原三星とは逆に、試合の入り方に課題を抱える今のチーム事情を考えれば、最初の10分、15分はリスクを冒さず、安定した守備で凌ぐのがベターだろう。そうすれば良いリズムも生まれてくるはずだ。
 
　そのためには、やはり不動のCBである昌子の奮起が不可欠になる。国際舞台での熾烈なバトルは、ロシア・ワールドカップで経験済み。精神的支柱でもある背番号３の、力強く、周囲に安心感を与えるプレーを期待したい。
 
取材・文●広島由寛（サッカーダイジェスト編集部）

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