10月６日（現地時間）、ブンデスリーガ第７節が行なわれ、ハノーファーは３-１でシュツットガルトを下した。
 
　ここまで４連敗中でいまだ勝利なしのハノーファーは、古巣対決となる浅野拓磨が４試合ぶりにスタメンに名を連ね、原口元気は３試合ぶりにベンチ入りを果たした。
 
　試合は立ち上がりから、ホームのハノーファーがボールを支配する。浅野はこれまでの２トップの一角ではなく、２列目でプレーしながら、縦横に広く動き、前線にも飛び出してフィニッシュに絡もうとする。６分にはウッドからのクロスが目前で相手DFにカットされるも、位置取りは良く、得点の予感も抱かせた。

 
　ところが14分、その浅野がベンチに下がり、原口が緊急投入される。ピッチを出た浅野は、左太ももの裏を押さえるしぐさを見せた。クラブの公式ツイッターは怪我での交代であることを明言し、「早く良くなってくれ」とメッセージを綴っている。
 
　浅野と同じの位置に入った原口は、久々の実戦ということもあり、しばらくはプレーに絡めずにいたが、24分に左サイドで縦への突破を試みる。これはドリブルが大きくなってゴールラインを割るも、ここから前線にも積極的に顔を出すようになっていった。
 
　ハノーファーは30分、フュルクルクが左サイドで粘って戻したボールを、アルボルノスがダイレクトでクロス。これにウッドが頭で合わせてゴール右隅に流し込み、先制ゴールを奪う。
 
　立ち上がりこそシュツットガルトを自陣に釘付けにするも、徐々に押し返され、27分にはゴメスにきわどいシュートを許していたホームチームは、このゴールで再び主導権を取り戻し、攻勢を維持していった。
 
　そしてアディショナルタイム、こぼれ球を拾ったフェリペのペナルティーエリア左からのシュートは相手DFにブロックされるも、それで得たスローインから、左サイドでの連係を経て、再びアルボルノスが好クロスを入れると、またしてもウッドが頭で押し込んで追加点を奪った。
 
　ホームチームが２点をリードして迎えた後半は、シュツットガルトが立ち上がりから攻勢に立ち、開始から５分、トミーのスルーパスでエリアに侵入したゴメスが、DFに寄せられながらのシュートをゴール右隅に突き刺し、１点を返す。
 
　直後にもセットプレーから惜しい場面を作ったアウェーチームに対し、ハノーファーは55分にフュルクルクがGKツィーラーと１対１の決定機を迎えるが、かわそうとしたところをブロックされ、さらにこぼれ球をウッドがフリーで詰めるが、ボールはクロスバーを越えてしまった。
 
　ハノーファーは56分、今度はシュツットガルトのディダビにきわどいミドルを浴びるが、GKエッサーの横っ飛びでセーブに救われる。そして63分に再びフュルクルクがツィーラーと対峙するも、今度はシュートがしっかりミートせず、ボールはゴール左外に逸れていった。
 
　後半になってより激しさを増すなか、シュツットガルトが幾度も相手ゴールにボールを運び、フィニッシュに持ち込み、ハノーファーはこれを耐え忍ぶ時間が続く。ボールを奪ってもなかなか効果的な攻めが仕掛けられずにいたが、75分、ベブのクロスからまたもウッドのヘディングシュートが炸裂するが、これはツィーラーの好反応に阻まれた。
 
　79分にもカウンターから、バカロルツとの長い距離の壁パスで決定機を得たフュルクルクがシュートを放つも、ハノーファーは３点目のゴールは奪えない。
 
　そして、ともにゴールを挙げられずにアディショナルタイムへ突入。ハノーファーは左サイドで原口が抜け出してクロスを入れると、ファーサイドでフリーだったベブがトラップから右足でツィーラーの足下を抜き、勝利を決するゴールを決めた。
 
　残り時間を守り切ったハノーファーは、７戦目にしてようやく初勝利を挙げ、ホームのサポーターを大いに沸かせた。
 
　原口は消える時間も短くはなかったが、複数の相手に囲まれてもボールをキープする強さを見せ、終盤には攻撃陣をコントールしながら、最後に大きな仕事を果たした。
 
　次節、ハノーファーは20日にレバークーゼンとアウェーで対戦する。