[アジア大会]U-21日本代表 １-２ U-23韓国代表／９月１日／インドネシア
 
　森保一監督が率いるU-21日本代表は９月１日、インドネシアで開催されているアジア大会の決勝でU-23韓国代表と対戦。１－２で敗れ、優勝を逃した。
 
　UAEとの準決勝を１-０で突破した日本代表。アジア大会史上初の韓国との決勝戦に向けて採用したスタート布陣は、準決勝までと同じ３-４-２-１システム。UAE戦からは、足首を負傷した前田などに代えて、先発５名を変更した。
 
　GKには小島亨介、３バックは右から原輝綺、立田悠悟、板倉滉。右ウイングバックに長沼洋一、左ウイングバックに杉岡大暉、２ボランチには渡辺皓太と松本泰志を起用。前線は岩崎悠人と三好康児の２シャドーに、上田綺世の１トップという構成となった。
 
　一方でU-23韓国代表は、オーバーエイジをフル活用。トッテナムのソン・フンミン、G大阪のファン・ウィジョ、ロシア・ワールドカップでもゴールを守った、大邱FCのチョ・ヒョヌを先発で起用してきた。
 
　２大会ぶりの優勝を目指す日本だったが、立ち上がりから韓国の猛攻を受ける。トッテナム所属のソン・フンミン、10番を背負うファン・インボムらを中心とした小気味良いパスワークに翻弄される。６分にはエリア内に侵入されてファン・ウィジョに決定機を作られ、９分にはイ・ジュンヒョンにミドルシュートを打たれるなど、度々ゴールを脅かされていった。
 
　韓国の強力なアタッカー陣の圧力に押され、守勢に回っていた日本が前半に作った決定機は、唯一28分の場面。三好が右サイドを突破してシュートに持ち込んだシーンくらいだった。
 
　スコアレスで迎えた後半も、日本の劣勢は変わらない。『韓国のメッシ』イ・スンウを57分に投入してさらに攻勢を強める韓国に流れを掴まれた。それでも、日本は身体を張り、粘り強くゴール前を固めて対応。徐々に韓国に焦りを生じさせていく。
 
　日本がリズムに乗ってきたのは後半の終盤。三好の突破力、上田のポストワークを活かしながら、前掛かりになった韓国の隙を突いて、度々ゴールに迫っていった。

　しかし両チームともチャンスをモノにすることができず、試合は延長戦に突入。
 
　すると93分に試合が動いた。日本は、エリア内をドリブルで割って入ってきたソン・フンミンのアシストからイ・スンウに先制弾を許す。
 
　痛恨の失点を喫した日本はさらに101分、左サイドからのFKをファン・ヒチャンにヘディングで合わせられ、追加点を献上。２点のビハインドを負ってしまう。
 
　追い詰められた日本は延長後半に反撃に出る。115分、初瀬亮の蹴ったCKを途中出場の上田がヘディングで逸らせてネットを揺らし、１点を返す。

　その１分後にはエリア内で再び上田がビッグチャンスを得たものの、同点には至らず、１－２のまま無念のタイムアップ。2010年の中国・広州大会以来となる優勝を逃し、韓国にアジア大会サッカー競技史上５個目の金メダルを許すことになった。