「構想外の選手の放出がいかに難しいか…」
今夏の欧州の移籍市場には、例年と大きな違いがあった。主要リーグのあいだで、終了時期が異なっていたことだ。
イングランドのプレミアリーグとイタリアのセリエAは今年、それぞれリーグ開幕を前に市場を閉じた。プレミアは8月9日、セリエは17日に、それぞれ各クラブが補強を終えている。
これに対し、スペインのリーガ・エスパニョーラやドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンは、例年通りにマーケットを8月いっぱいまで空けており、いまだ選手の移籍を巡る報道が後を絶たない。
イングランドのプレミアリーグとイタリアのセリエAは今年、それぞれリーグ開幕を前に市場を閉じた。プレミアは8月9日、セリエは17日に、それぞれ各クラブが補強を終えている。
これに対し、スペインのリーガ・エスパニョーラやドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンは、例年通りにマーケットを8月いっぱいまで空けており、いまだ選手の移籍を巡る報道が後を絶たない。
このズレは、一部の関係者を悩ませているようだ。シャルケのクリスティアン・ハイデルSDは、市場が閉じたイングランド方面からの売り込みが激しいと明かした。
「ESPN」によると、ハイデルSDはドイツのラジオ局『Deutschlandfunk』に対し、「イングランドの代理人からの売り込みが朝から晩まで続いて煩わしい。おそらく、イングランドには売らなければいけない選手が100人いるからだ」と述べた。
「そんな選手たちが、ひとつのチームに30~40人もいる時がある。イングランドのクラブにとって、構想外の選手の放出がいかに難しいかが分かるだろう」
またハイデルSDは、「イングランドでバブルが起きている」ことも原因と述べた。
「各チームが、どんどん大きくなっている。試合でメンバーに入れない選手たちのためだけに、新しいスタンドを造らなければいけない」
「あちらには、金があるかもしれない。だが問題は、半年もスタンドに座っていた選手を、冬や翌年の夏に放出できるのか、ということだ。そして彼らは夏にまた、新しい選手たちを買うだろう。それはバブルに繋がり得る」
一方、ドルトムントのミヒャエル・ツォルクSDは『Kicker』誌で、「これまで私が8月31日まで市場を開くことに賛成だったのは、チャンピオンズ・リーグ(CL)のプレーオフがあったからだ」と述べた。
CLは今シーズンからシステムが代わり、ランキング上位国のリーグ戦上位4チームが自動的に出場権を得られるようになった。ツォルクSDは、この変更が市場期間に影響し得ると話している。
「どの大会に出場するかを知っていることは重要だ。財政的な面からもね。今は少し事情が違ってきた。最終的には、少なくとも主要リーグの市場期間は統一されていくだろう」
以前は、開幕後の選手流出を嫌う監督たちから早期の市場終了を望む声が上がっていた。今後はこれが主流となっていくのだろうか。