試合は観客の乱入により72分で強制終了…
今夏、レアル・マドリーからユベントスへの移籍で世界を驚かせたクリスチアーノ・ロナウド。先週から新天地での練習に参加し、調整を続けていたが、8月12日(現地時間)、ついに実戦デビューを果たした。
舞台となったのは、ピエモンテ州の田舎町、ヴィッラール・ペローザ。オフシーズンの恒例となるプリマベーラ(ユースチーム)とのテストマッチで、ユベントスのユニホームを身に纏ったC・ロナウドが、初めてピッチ上でそのプレーを披露した。
舞台となったのは、ピエモンテ州の田舎町、ヴィッラール・ペローザ。オフシーズンの恒例となるプリマベーラ(ユースチーム)とのテストマッチで、ユベントスのユニホームを身に纏ったC・ロナウドが、初めてピッチ上でそのプレーを披露した。
熾烈な競争を勝ち抜いてチケットを手に入れた5000人ほどの観客の前に姿を現わした選手たち。その最後に、C・ロナウドの姿はあった。
試合開始から1分後、全ての視線を集める背番号7が初めてボールを得るが、ここではDFに奪われる。4分には左サイドでテクニックを見せるも、中央へのパスは相手選手に渡り、ここから攻撃を受け、FKからクロスバーを叩くシュートを浴びた。
しかしその1分後、右SBを務めたクアドラードのロングパスを受けて、フェイントでDFをかわし、左足でファーストシュート。これは枠を捉えられなかったものの、大きな拍手を受けたC・ロナウドは、8分に待望の瞬間を迎える。
ミランから1年で復帰したボヌッチの縦パスで完全に抜け出すと、完全フリーの状態で前に運んでから冷静にゴール。小さなスタンドは大歓声に包まれた。
完全に身体が温まった新たなエースは、11分にはD・コスタのクロスに、DFに競り勝っての打点の高いヘッドで合わせる。さらにその2分後には、クアドラードのクロスに対してバイシクルシュートを披露! いずれもゴールとはならなかったが、そのダイナミックなプレーからはコンディションの良さが感じられた。
17分に縦パスから再び抜け出して決定的なシュート(GK正面)を放ってから1分後、ベルナルデスキのパスでC・ロナウドは好機を迎えるが、必死に寄せたDFが触ったボールがゴールラインを割り、オウンゴールとなった。
ただゴールチャンスに絡むだけでなく、左右に動いてチェイシングも怠らない彼は、スムーズな連係からチャンスメイクもこなし、29分にはDFを引きつけてD・コスタの縦への突破を引き出す横パスを見せた。
ユベントスA(C・ロナウドらのトップチームがA、プリマベーラはB)は31分にD・コスタのクロスをゴール前に走り込んだディバラが頭で決めて3点目を奪ったが、ディバラはその後、連続して決定機を外してしまう。
しかし、40分に背番号10はようやくチャンスを活かす。クアドラードのクロスからC・ロナウドが右足でダイレクトシュートを放ち、GKが弾いたところを詰めたのだ。
これで前半は終了。と同時に、C・ロナウドも交代でピッチを退いた。まだ完全とは言えないものの、ファンへのお披露目としては、十分に彼らを満足させられるプレーだったと言えよう。
なお、試合は多くのメンバーを入れ替えて後半に入り、53分にディバラの技巧的なドリブルから、ゴール前でボールを受けたケディラが後ろに戻すと、マルキージオがダイレクトで決めてAチームが5点目を奪った。その後、72分に観客がピッチに乱入したことで試合は5-0のスコアで強制終了となってしまった。
試合後、ユベントスのアッレグリ監督は、実戦デビューを果たしたC・ロナウドについて、以下のように語っている。(『Gazzetta dello Sport』紙より)
「豊富な経験と十分なクオリティーを持っているので、得点には驚いていない。彼は、他の選手を成長させるだけの刺激をチームに与えている。5シーズンで4度の欧州王者になった彼には、その特徴を十分に出してもらうとともに、チームのための犠牲も求めたい」
なお、この試合のスタメンは以下の通り。フォーメーションは4-2-3-1
GK:シュチェスニー
DF(右から):クアドラード、ボヌッチ、キエッリーニ、A・サンドロ
MF:ベンタンクール、ジャン
2列目:ベルナルデスキ、ディバラ、D・コスタ
CF:C・ロナウド