F・トーレスをあざ笑うかのようなパフォーマンス
[J1リーグ19節]清水1-0鳥栖/8月1日/IAIスタジアム日本平
8月1日に開催されたJ1の19節・清水対鳥栖戦でひと際大きな輝きを放ったのは、フェルナンド・トーレスでもなければ、金崎夢生でもない。この夏、清水に加入したドウグラスだった。
Jリーグファンであれば、その名前を知らない人はいないだろう。徳島や京都に在籍し、2015年シーズンには、その年の得点ランク2位の21ゴールを奪い、広島を3度目のJ1制覇に導いた立役者である。
広島での優勝後、UAEのアル・アイン、トルコのアランヤスポルを経て再びJの舞台に戻ってきたこのブラジル人FWは、新天地でもその実力を早速発揮している。
前節のG大阪戦で途中出場して清水デビューを飾ったドウグラスは、ピッチに立ってわずか12分後、ヘディングシュートを突き刺し、自らに“復帰祝い”を捧げた。
そして移籍後初先発した鳥栖戦でも圧巻のプレーを見せる。白崎凌兵のスルーパスに抜け出すと、敵DFのマークを振り切りエリア内深くに力強いドリブルで侵入。慌てた敵DFのファウルを誘いPKを獲得する。
そのPKを冷静にチップキックで沈めて2戦連続ゴールを奪ったドウグラスは、その後もチームの攻撃を牽引。巧みにボールを引き出せば、相手を鮮やかにかわして何度もチャンスを演出し、常に相手の脅威となり続けた。
まるで、3試合出場していまだ無得点のF・トーレスをあざ笑うかのようなパフォーマンス。とはいえ、本人はこの世界的ストライカーの存在も意に介してはいなかったようだ。試合後には以下のように語っている。
「(F・トーレスのことは)まったく意識はしていなかった。勝利しか考えていない。たしかにレベルの高い選手はいましたけど、だからと言って特別負けたくないと思うわけではないし、どことやっても負けたくない気持ちはある」
ドウグラスが見据えるのは、チームの勝利のみ。そのスタンスも素晴らしいが、恐ろしいのは、まだコンディションが万全ではないことだ。トルコでのシーズンを終えてから、公式戦までは少しブランクが空いていた。
「これからもっとコンディションを上げていきたいと思います。もっとチームに貢献してチームメイトと一緒にもっと勝利したい。そしてもっと順位を上げていきたい」
トップフォームになれば、もう止めるのは困難だろう。“超優良”助っ人ドウグラスが、再びJを席巻するかもしれない。
【清水 1-0 鳥栖 PHOTO】先発のF・トーレスは不発。試合巧者の清水が勝利
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
8月1日に開催されたJ1の19節・清水対鳥栖戦でひと際大きな輝きを放ったのは、フェルナンド・トーレスでもなければ、金崎夢生でもない。この夏、清水に加入したドウグラスだった。
Jリーグファンであれば、その名前を知らない人はいないだろう。徳島や京都に在籍し、2015年シーズンには、その年の得点ランク2位の21ゴールを奪い、広島を3度目のJ1制覇に導いた立役者である。
広島での優勝後、UAEのアル・アイン、トルコのアランヤスポルを経て再びJの舞台に戻ってきたこのブラジル人FWは、新天地でもその実力を早速発揮している。
前節のG大阪戦で途中出場して清水デビューを飾ったドウグラスは、ピッチに立ってわずか12分後、ヘディングシュートを突き刺し、自らに“復帰祝い”を捧げた。
そして移籍後初先発した鳥栖戦でも圧巻のプレーを見せる。白崎凌兵のスルーパスに抜け出すと、敵DFのマークを振り切りエリア内深くに力強いドリブルで侵入。慌てた敵DFのファウルを誘いPKを獲得する。
そのPKを冷静にチップキックで沈めて2戦連続ゴールを奪ったドウグラスは、その後もチームの攻撃を牽引。巧みにボールを引き出せば、相手を鮮やかにかわして何度もチャンスを演出し、常に相手の脅威となり続けた。
まるで、3試合出場していまだ無得点のF・トーレスをあざ笑うかのようなパフォーマンス。とはいえ、本人はこの世界的ストライカーの存在も意に介してはいなかったようだ。試合後には以下のように語っている。
「(F・トーレスのことは)まったく意識はしていなかった。勝利しか考えていない。たしかにレベルの高い選手はいましたけど、だからと言って特別負けたくないと思うわけではないし、どことやっても負けたくない気持ちはある」
ドウグラスが見据えるのは、チームの勝利のみ。そのスタンスも素晴らしいが、恐ろしいのは、まだコンディションが万全ではないことだ。トルコでのシーズンを終えてから、公式戦までは少しブランクが空いていた。
「これからもっとコンディションを上げていきたいと思います。もっとチームに貢献してチームメイトと一緒にもっと勝利したい。そしてもっと順位を上げていきたい」
トップフォームになれば、もう止めるのは困難だろう。“超優良”助っ人ドウグラスが、再びJを席巻するかもしれない。
【清水 1-0 鳥栖 PHOTO】先発のF・トーレスは不発。試合巧者の清水が勝利
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)