10時間に及ぶ口頭弁論での言い分が認められる
UEFAから来シーズンのヨーロッパリーグ(EL)出場権を剥奪されたセリエAのミランが処分の取り消しを求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していた件で、ミランの言い分が認められることとなった。
昨シーズン、中国資本の下で2億ユーロ(約260億円)を戦力補強に投資したミランだが、これがUEFAの定める「FFP(ファイナンシャルフェアプレー)」に抵触したため、向こう2シーズンのいずれかで欧州カップ戦の出場が認められないという処分が下っていた。
昨シーズン、中国資本の下で2億ユーロ(約260億円)を戦力補強に投資したミランだが、これがUEFAの定める「FFP(ファイナンシャルフェアプレー)」に抵触したため、向こう2シーズンのいずれかで欧州カップ戦の出場が認められないという処分が下っていた。
ミランは19日に行なわれた裁判において、マルコ・ファソーネCEO他、クラブの経営権を得たばかりのヘッジファンド「エリオット・ファンド」からも役員が出廷。10時間に及んだ口頭弁論において、クラブの正当性を訴えた他、過去の他のクラブが同様のケースにおいて処分を逃れていることに対することなども述べた。
そしてCASが下した判決は、冒頭の通り、EL出場を認めるというもの。ミランにとっては、待ちに待った朗報となった。
これを受けて、自身のツイッターを更新したのが、現在、パリ・サンジェルマンへの移籍交渉が進んでいると報じられているCBのレオナルド・ボヌッチ。すでに始動したミランでトレーニングに励んでいるキャプテンは、「ピッチ上で成し遂げたものを取り戻した」と綴った。
ボヌッチのパリSG行きの動きは、ミランが欧州カップ戦を剥奪されたこと、そしてクラブ経営の先行きが不透明だったことから生まれたものであり、交渉はスムーズに進んでいるものの、本人はミランの動向を見て判断を下すとされていた。
そしてこのたび下された、処分の撤回。ミランは米国資本による2年間の再建計画の下、新たな道を歩み出すことも示されており、ボヌッチにとって不安は幾らか取り除かれたことで、『Gazetta dello Sport』紙をはじめ、多くの地元メディアが残留に大きく傾いたと見ている。
昨シーズン、セリエAを6位でフィニッシュしたミランは新シーズン、ELではラツィオ(5位)とともにグループステージから登場することとなる。