モロッコに苦戦したスペイン。
現地時間6月25日、ロシア・ワールドカップ、グループBの最終節でモロッコと対戦したスペインは、思わぬ苦戦を強いられた。
均衡を破ったのはモロッコだった。14分、センターサークル付近でパス交換していたスペインのアンドレス・イニエスタとセルヒオ・ラモスが見合うような形になったところを、カリド・ブタイブがかっさらい、一気にゴール前に運んで冷静にフィニッシュした。
それでもスペインは19分、華麗な連携で相手の守備ブロックを打開し、ゴール前に侵入したイニエスタのラストパスをイスコが決めて同点とした。
だが、この日のスペインはどこか歯車が噛み合わない。最大の強みである“ティキタカ”を繰り出し、ポゼッションでは圧倒するが、20年ぶりのW杯勝利をもぎ取ろうとするモロッコの激しく、鋭いプレスに気迫で押し込まれる場面も見られた。
そして81分、モロッコに勝ち越しを許してしまう。ファイチャル・ファジルのCKに飛び込んだユセフ・エン=ネシリに豪快なヘディングシュートを決められてしまったスペインは、負ければ、同時刻に始まったポルトガルとイランの結果次第ではグループリーグ敗退という危機に追い込まれた。
均衡を破ったのはモロッコだった。14分、センターサークル付近でパス交換していたスペインのアンドレス・イニエスタとセルヒオ・ラモスが見合うような形になったところを、カリド・ブタイブがかっさらい、一気にゴール前に運んで冷静にフィニッシュした。
それでもスペインは19分、華麗な連携で相手の守備ブロックを打開し、ゴール前に侵入したイニエスタのラストパスをイスコが決めて同点とした。
だが、この日のスペインはどこか歯車が噛み合わない。最大の強みである“ティキタカ”を繰り出し、ポゼッションでは圧倒するが、20年ぶりのW杯勝利をもぎ取ろうとするモロッコの激しく、鋭いプレスに気迫で押し込まれる場面も見られた。
そして81分、モロッコに勝ち越しを許してしまう。ファイチャル・ファジルのCKに飛び込んだユセフ・エン=ネシリに豪快なヘディングシュートを決められてしまったスペインは、負ければ、同時刻に始まったポルトガルとイランの結果次第ではグループリーグ敗退という危機に追い込まれた。
しかしながら、幸運が舞い込むあたりは“無敵艦隊”たる所以かもしれない。91分にオフサイドの判定に取り消されたイアゴ・アスパスのゴールが、VARによって認められて同点とするのに成功したのだ。
試合は2-2で終了。ポルトガルとイランも引き分け(1-1)で終了したため、スペインは得失点差でグループB首位通過を果たした。
しかし、今大会未勝利のモロッコに苦戦を強いられ、敗戦の瀬戸際まで追い込まれたことで、スペインの国内メディアでは不安の声が上がっている。
スペイン有力紙『Marca』は、「ハイテクノロジーに感謝しなくてはいけない」と銘打ったマッチサマリー内で、代表チームのパフォーマンスを酷評した。
「モロッコに対して、代表チームは不安要素があることを露呈してしまった。ただ、VARに全てを救われた。今のチームで唯一喜ぶべき要素を挙げるとするならば、イスコのインスピレーションが鋭くなっていることだろう。それ以外は悲しく、不安な声を上げるしかない」
そうした批判を受け止めるかのように、指揮官フェルナンド・イエロも「これが進むべき道ではない」として、チームへ檄を飛ばした。
「あれだけのチャンスを作らせてはいけない。夢を見るところまでたどり着きたいのならば、ディテールを磨かなくてはダメだ。チームは自己批判をし、改善の余地があることを認めなくては前に行けない。スピードあるトランジションの調整をする必要がある」
グループ首位通過を果たしたスペインは、A組2位のロシアと7月1日に対戦するが、はたして、無敵艦隊はあらゆる不安を払拭し、本来の姿を取り戻せるのだろうか。