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王者ドイツ、敗れる! メキシコのスペクタクルな“カウンターショー”が波乱を巻き起こす!

カテゴリ:国際大会

サッカーダイジェストWeb編集部

2018年06月18日

22歳の俊英が王者の牙城を突き崩す!

35分にメキシコの鋭いカウンターが炸裂。期待の若手ロサーノ(背番号22)が大仕事をやってのけた。(C)Getty Images

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【6月17日・モスクワ|グループF ドイツ 0-1 メキシコ】

 現地時間6月17日、4日目に突入したロシア・ワールドカップでは、前回大会の覇者ドイツが登場。北中米・カリブ海地区代表のメキシコとの一戦は、スペクタクルで非常に見応えのあるゲームとなった。

 最初の15分間は、ヨシュア・キミッヒのいる右サイドを中心に、ドイツが慎重かつダイナミックな攻撃でメキシコ・ゴールに襲い掛かる展開が続いた。1トップのティモ・ヴェルナーや、W杯の舞台に滅法強いトーマス・ミュラーらが果敢にボックス内に進入し、その外側からはトニ・クロースの中距離砲も飛び出す。

 怪我からの復帰を果たし、最後尾で抜群の安定感を見せるマヌエル・ノイアーを含め、世界王者がその貫禄を知らしめるかのような、そんな序盤戦だった。
 
 だが、15分をまわったあたりから少しずつメキシコが反撃を開始する。いつしかドイツの流麗なパス回しによるアタックのあとには、必ずメキシコの鋭いカウンターがセットでついてくるようになり、そのカウンターは時間の経過とともに、精度と迫力を増していった。

 そして35分、ついにスコアが動く。歓喜の雄叫びが上がったのは、メキシコのサポーターが陣取るエリアだった。

 自陣でサミ・ケディラからボールを奪ったCBのエクトル・モレーノが、前線のハビエル・エルナンデスに縦パスを送る。J・エルナンデスはまず、アンドレス・グアルダードとのワンツーでマッツ・フンメルスのマークを剥がすと、左サイドを猛然と駆け上がってきたイルビング・ロサーノへパス。今大会のブレイク候補にも挙げられている22歳は、トラップでメスト・エジルをかわし、力強い右足のシュートで名手ノイアーの右を破った。

 後半は、ドイツがまさしく捨て身の攻撃に出る。MFのケディラ、左SBのマルビン・プラッテンハルトをベンチに下げ、ふたりのFW、マルコ・ロイスとマリオ・ゴメスを投入。だが、肝心のフィニッシュの部分で精度を欠き、なかなかゴールが奪えない。

 一方のメキシコは、攻められながらも機を見てカウンターを繰り出しつづけた。圧巻の推進力でたびたびドイツ・ゴールに迫ったミゲル・ラジュンに、あと少しのシュート精度が備わっていれば、さらに2点は追加できていたかもしれない。

 アディショナルタイムの3分間、ドイツはGKのノイアーまでもがメキシコ陣内に攻め上がる全員攻撃に打って出たが、最後までメキシコ守備陣の牙城を崩すことはできなかった。

 0-1、王者ドイツ敗れる――。グループFは波乱の幕開けとなった。
 
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