CL決勝前にペレス会長が唯一頭を悩ませていたのは…。
過去5シーズンで4度のチャンピオンズ・リーグ(CL)制覇という実績が示す通り、レアル・マドリーはヨーロッパ最強のチームであり、クラブだ。そのことに疑いはない。
キエフで行なわれた今シーズンの決勝でピッチに立った11人のスターターは、1年前のカーディフとまったく同じ顔ぶれだった。ケイラー・ナバス、ダニエル・カルバハル、ラファエル・ヴァランヌ、セルヒオ・ラモス、マルセロ、ルカ・モドリッチ、カゼミーロ、トニ・クロース、イスコ、カリム・ベンゼマ、そしてクリスチアーノ・ロナウド。
これは長いCLの歴史で一度もなかったことだ。チームを率いる監督はジネディーヌ・ジダン。サン・シーロでアトレティコ・マドリーを破った2年前の決勝も含め、3年連続でマドリーを頂点に導いたことになる。
ジダンはすでに2014年、「ラ・デシマ」(10度目のCL制覇)を勝ち取ったときにも、カルロ・アンチェロッティのアシスタントコーチとしてマドリーのベンチに座っていた。
2014年5月24日にリスボンのラ・ルスで行なわれたこの決勝、アトレティコが1点を先制して前半を折り返した時点で、フロレンティーノ・ペレス会長はアンチェロッティを解任しようと心に決めていた。
それが起こらなかったのは、後半ロスタイムにコーナーキックからS・ラモスが同点ゴールをねじ込み、その後延長戦で3点を叩き込んで、逆転で「ラ・デシマ」を達成したからだ。しかし翌シーズンに無冠でシーズンを終えると、ペレスは容赦なくアンチェロッティを切り捨てた。勝てない者は去れというのがこのクラブのルールだ。
キエフで行なわれた今シーズンの決勝でピッチに立った11人のスターターは、1年前のカーディフとまったく同じ顔ぶれだった。ケイラー・ナバス、ダニエル・カルバハル、ラファエル・ヴァランヌ、セルヒオ・ラモス、マルセロ、ルカ・モドリッチ、カゼミーロ、トニ・クロース、イスコ、カリム・ベンゼマ、そしてクリスチアーノ・ロナウド。
これは長いCLの歴史で一度もなかったことだ。チームを率いる監督はジネディーヌ・ジダン。サン・シーロでアトレティコ・マドリーを破った2年前の決勝も含め、3年連続でマドリーを頂点に導いたことになる。
ジダンはすでに2014年、「ラ・デシマ」(10度目のCL制覇)を勝ち取ったときにも、カルロ・アンチェロッティのアシスタントコーチとしてマドリーのベンチに座っていた。
2014年5月24日にリスボンのラ・ルスで行なわれたこの決勝、アトレティコが1点を先制して前半を折り返した時点で、フロレンティーノ・ペレス会長はアンチェロッティを解任しようと心に決めていた。
それが起こらなかったのは、後半ロスタイムにコーナーキックからS・ラモスが同点ゴールをねじ込み、その後延長戦で3点を叩き込んで、逆転で「ラ・デシマ」を達成したからだ。しかし翌シーズンに無冠でシーズンを終えると、ペレスは容赦なくアンチェロッティを切り捨てた。勝てない者は去れというのがこのクラブのルールだ。
CLにかかわるレコードは、その大半をマドリーが持っている。現在、UEFAクラブランキングでは、2位アトレティコ以下、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナ、ユベントスを大きく引き離してダントツの1位だ。マンチェスター・シティは8位、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドはトップ10にすら入っていない。
もし欧州サッカー界にカーストがあるならば、その頂点に位置するのは間違いなくマドリーだ。キエフで行なわれたリバプールとのCL決勝を前にして、ペレス会長が唯一頭を悩ませていたのはトロフィーの置き場所だった。
国際タイトルだけでも、7つのチャンピオンズ・カップ(CLの前身の大会)、5つのビッグイヤー(CLのトロフィーの俗称)と、合わせて12の欧州クラブ王者タイトルに加え、UEFAカップふたつ、インターコンチネンタルカップ6つ、さらに国内タイトルがリーガ33回、コパ・デル・レイ19回。サンチャゴ・ベルナベウにあるトロフィールームは満杯で、どんなに詰めても次のビッグイヤーを置く場所を捻出することはできそうになかった。
マドリーは世界でもっとも多くのタイトルを誇るサッカークラブであると同時に、世界最高のスポーツエンターテインメントカンパニーでもある。6億ユーロ(約780億円)を超える売上高の半分以上は、スポンサーやマーチャンダイジングなどのコマーシャル収入だ。世界中に散らばるファンの数は4億5000万人にも上る。
もし欧州サッカー界にカーストがあるならば、その頂点に位置するのは間違いなくマドリーだ。キエフで行なわれたリバプールとのCL決勝を前にして、ペレス会長が唯一頭を悩ませていたのはトロフィーの置き場所だった。
国際タイトルだけでも、7つのチャンピオンズ・カップ(CLの前身の大会)、5つのビッグイヤー(CLのトロフィーの俗称)と、合わせて12の欧州クラブ王者タイトルに加え、UEFAカップふたつ、インターコンチネンタルカップ6つ、さらに国内タイトルがリーガ33回、コパ・デル・レイ19回。サンチャゴ・ベルナベウにあるトロフィールームは満杯で、どんなに詰めても次のビッグイヤーを置く場所を捻出することはできそうになかった。
マドリーは世界でもっとも多くのタイトルを誇るサッカークラブであると同時に、世界最高のスポーツエンターテインメントカンパニーでもある。6億ユーロ(約780億円)を超える売上高の半分以上は、スポンサーやマーチャンダイジングなどのコマーシャル収入だ。世界中に散らばるファンの数は4億5000万人にも上る。