ウクライナ戦（27日）での先発が予想される杉本健勇が、25日のメディア対応で意気込みを語った。
 
　23日のマリ戦でベンチを温めた杉本は、「マリより強いと思う」とウクライナに対する印象を述べたうえで、「ディフェンスラインの体格が大きいし、フィジカル的に強い選手が揃っている」と相手の特長を分析。「ただ、前には強いが後ろには隙が出てくるというか、チャンスはあるのかなと思っている。そこを上手く突いていきたい」と攻略のポイントを語った。
 
　また、自身のプレーについては、「パスの出し手とのコミュニケーションが一番大事だと思うし、そこを突き詰めたい」と周囲との連係を最重要視しており、トレーニングでも「自分が求めるだけじゃなくて、このタイミングでという話はしている」という。
 
　引き分けに終わったマリ戦は攻撃が機能不全に陥り、途中出場の中島哉が挙げた１点のみに止まった。それだけに、杉本は「一番大事なのはチャンスを決めるところ。決定力は、代表でもどこでも求められることだと思うが、やっぱり点を決めないとあかんと思う。そこで見せられるようにしたい」とＦＷとしてゴールにこだわる姿勢を強調する。
 

　もっとも、ウクライナ相手に試合を支配できるとは考えていないようだ。「世界の強豪とやる時に、日本がボールをずっと保持してサッカーをするのって、まあ難しいと思う。我慢するところは我慢しないといけない。良い守備から良い攻撃にもつながると思う」。まずは守備に貢献し、そこから「少ないチャンスをしっかり決めたい」という。

　杉本が代表チームで先発したのは１試合のみ。今回のウクライナ戦でスタメンのチャンスが与えられれば、このＦＷにとってはロシア・ワールドカップのメンバー入りをアピールする大きなチャンスになる。それは本人も痛感しているようで、「途中出場と試合の頭から行くのは全然違うので、もし次にスタメンで出ることができたら、イメージしていることはたくさんあるのでそれを表現したい」と前のめりだ。
 
「次の試合しか考えていないし、そこでチームとしても勝たなあかん」

　昨年11月の欧州遠征でブラジル（１－３）とベルギー（０－１）に敗れ、今回の遠征ではマリに１－１のドロー。日本代表は、いわゆる対世界での対戦で結果を残せていない。"仮想ポーランド"と位置付ける次のウクライナ戦で、その悪い流れを断ち切れるのか。「次の試合で出し切る」と覚悟を決めた長身FWの働きに注目が集まる。

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