世界制覇に向けて、“天才”リオネル・メッシのギアは上がっているようだ。現地３月21日にアルゼンチン・サッカー協会がフェイスブックページで公開した動画が話題となっている。
 
　ロシアW杯に向けて、この３月にイタリア（23日）、スペイン（27日）と、強化試合を行なうアルゼンチン代表は、エティハド・スタジアムで開催されるイタリア戦に向けて現在マンチェスター・シティの練習施設を借りて調整中だ。
 
　そんな中、21日の試合形式の練習で魅せたのは、やはりメッシだった。
 
　センターサークル内、やや右寄りの位置でボールを受けた10番は、一気に加速してボールを持ち運ぶと、ペナルティーエリアの手前で中央へとカットイン。すると得意の形から左足を振り抜き、いとも簡単にゴールを奪ったのだ。
 
　この圧巻のゴールにはファンから、「他の選手たちはメッシとプレーできることを誇りに思うべきだ」や「比類なき存在。君がアルゼンチン人でいてくれることに感謝する」、「他の惑星から来たんでしょ？」など、称賛のコメントが多く寄せられた。

 

　アルゼンチンに３度目のW杯のトロフィーを届けるべく、好調を維持しているメッシ。今夏のロシア大会に出場すれば、自身４度目のW杯となるが、近年の代表における国際大会では、2014年のブラジルW杯、15年のコパ・アメリカ、16年のコパ・アメリカ・センテナリオと、すべて決勝で涙を飲んできている。
 
　それだけに30歳で迎える今大会には並々ならぬ闘志を燃やしている。
 
　現地３月18日に地元メディア『La Cornisa』のインタビューに応じたメッシは、「僕らはいつも、惜しいところまで行くんだ。どの試合に出場しても結果は似たようなもので……。でも、今回こそは優勝トロフィーを掲げたい。それはみんなの夢なんだ」と優勝宣言。寡黙な男の珍しい大胆発言には各国メディアも大きく湧いた。
 
　また、現代表指揮官のホルヘ・サンパオリも、「今のアルゼンチンは私のものというより、レオのチームだ。彼は最高の状態で、成熟している。その双肩にチームを背負えることができるよ」と絶賛し、メッシと心中することを辞さない姿勢を明らかにしている。
 
　ロシアがメッシにとって代表における最後の大舞台になる可能性が高いが、はたして、クラブレベルであらゆる名声を築いてきた男は、唯一手にしていないA代表でのビッグタイトルを獲得できるのか。まずは、イタリア、スペインとの腕試しの場で、しっかりと結果を残したいところだ。