「将来的に大きな問題になる」と警告も
トッテナムのマウリシオ・ポチェティーノ監督は、以前からビデオアシスタントレフェリー(VAR)に苦言を呈している。現地時間3月17日に行なわれたFAカップ準々決勝スウォンジー戦の後にも、再びVARを批判した。
指揮官が問題視したのは、トッテナムが1点をリードして迎えた23分の出来事。ソン・フンミンのゴールがオフサイドで取り消された場面で、VARが用いられたことだ。しばらく時間を経た上で、結局は判定が正しかったと認められ、1-0のまま試合は再開された。
指揮官が問題視したのは、トッテナムが1点をリードして迎えた23分の出来事。ソン・フンミンのゴールがオフサイドで取り消された場面で、VARが用いられたことだ。しばらく時間を経た上で、結局は判定が正しかったと認められ、1-0のまま試合は再開された。
ポチェティーノ監督が気に入らなかったのは、判定が覆らなかったことではなく、時間を要したことだ。英『スカイ・スポーツ』によると、指揮官は試合後に「悪夢だよ。このシステムを使おうと試している人たちが気の毒だ」と、VARを酷評した。
「3、4分も待たされるぐらいなら、主審や副審がミスをする方がマシだと思う。ベンチや審判団にいかに影響するか、その現実を見るべきだ。私が最悪だと思うのは、ファンへの影響だよ。将来的に大きな問題になる。ワールドカップでどうなるかを見てみよう」
VARの判定が、試合結果を左右したわけではない。トッテナムは敵地で3-0とスウォンジーを下し、準決勝へと駒を進めている。だが、トッテナムはロッチデールとの5回戦再試合でも、VARでゴールが2度も取り消されており、ポチェティーノ監督は度重なるVAR採用に不快感を露にしていた。
今シーズンからイタリアやドイツなどで試験導入され、イングランドでもリーグカップやFAカップで採用されてきたVARには、常に賛否両論の声がある。
FIFAは先日、ロシアW杯でのVAR導入を正式に決定した。サッカーの歴史を変えるこの決断は、吉と出るのか、凶と出るのか。今後も議論が尽きることはなさそうだ。