５月11日（現地時間）、ヨーロッパリーグ準決勝・第２レグの２試合が行なわれ、マンチェスター・ユナイテッドとアヤックスが決勝戦に駒を進めた。
 
　セルタとの準決勝、敵地での第１レグを１-０でモノにしていたマンチェスター・Uは有利な状況でリターンマッチを迎え、17分にリンガードのクロスからフェライニがヘッドでゴール右隅を射抜き、先制ゴールを奪う。
 
　逆転での勝ち抜けには２点が必要なセルタも積極的に仕掛け、幾度も惜しいシュートを放ったが、ゴールネットを揺らすまでには至らず、ようやくロンカグリアのヘディングシュートが決まったのは試合終了５分前だった。
 
　ドローで逃げ切ってストックホルム（決勝戦の開催地）行きのチケットを手にしたマンチェスター・U。モウリーニョ監督は、結果を残したことに満足感を示している。（『BT Sport』より）
 
「我々にとっては、より非常にプレッシャーがかかる試合だった。オープンな戦いとなり、最後まで気の抜けない、苦しい90分間となったが、選手たちは持てる全ての力を発揮した。このことを、私は喜んでいる」
 
「14試合を戦って、ついに決勝戦に到達したことを嬉しく思う。ELを勝ち取れれば、より幸せな気分になれるだろう。とても素晴らしいことだ」
 
　マンチェスター・Uの目標は来シーズンのチャンピオンズ・リーグ（CL）出場権を手にすることであり、プレミアリーグで４位以内に入るのが難しくなった今、EL制覇だけがそれを達成するための手段になる。
 
　そのための最後の一戦で対峙することになったのが、アヤックスだ。

　第１レグでリヨンに４-１の大勝を飾ったオランダの強豪は、敵地での第２レグでも抜け出したドルベリが左サイドからGKとの１対１を落ち着いて制して先制ゴールを奪い、さらになるアドバンテージを得た。
 
　しかしホームチームは諦めることなく、前半終了間際にエースのラカゼットが自ら倒されて得たPKを決め、さらにその１分後にはフェキルの右からのクロスに合わせて２点目をゲット。逆転して後半を迎えた。
 
　２戦合計でタイに持ち込むために、あと２点を求めて必死に攻撃を仕掛けたリヨン。81分にゲザルのヘディングシュートが決まり（相手選手に当たって軌道が変わった）、さらにアヤックスのフィールヘフェールが２度目の警告で退場になるなど数的優位にも立ったが、反撃はここまでだった。
 
　1995-96シーズンのCL（ユベントスにPK戦の末に敗北）以来となる欧州カップ戦の決勝戦へ駒を進めたアヤックス。ボシュ監督は「フットボールにとっての勝利だ！」と喜びを爆発させながら、苦しい試合を振り返った。
 
「高いテンションを保って試合に臨み、先制点を奪うなど順調な前半だったが、（逆転を許した）終了間際の１分間は拙かった。リヨンは大観衆の後押しを受け、迷うことなく攻めてきた。ハーフタイム、私は選手に『パニックになるな』と語った」
 
「その後は、さらに１点を奪われ、ひとりが退場になったが、それでも我々が生き残った。決勝戦進出は素晴らしい結果だ。マンチェスター・U戦も、我々は勝つために戦う」
 
　こうして2016-17シーズンのEL決勝は、ともに欧州制覇の経験がある名門クラブ同士の対決となった。５月24日、フレンズ・アレナでの激闘の末に笑うのは、果たしてどちらか!?　最高の楽しみが残された。
 
◎EL準決勝・第２レグの結果
マンチェスター・ユナイテッド １-１ セルタ
得点：マ＝フェライニ（17分）　セ＝ロンカグリア（85分）
※合計スコア２-１でマンチェスター・Uが決勝戦進出
 
リヨン ３-１ アヤックス
得点：リ＝ラカゼット（45・45＋１分）、ゲザル（81分）　ア＝ドルベリ（27分）
※合計スコア５-４でアヤックスが決勝戦進出
左側表記がホームチーム