【磐田】なぜ昨季王者を零封できたのか――“リーグ最少失点”の充実ぶりを大井が語る

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2017年04月24日

「メリハリのない守備」が今では…。

最後まで集中を切らさず、鹿島の攻撃をシャットアウト。猛攻を受けた後半は、鬼気迫るディフェンスでゴールを死守した。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ8節]鹿島 0-3 磐田/4月22日/カシマ
 
 王者相手に3-0の完封勝利。前節・鳥栖戦に続き、この日もスタートから3バックを採用し、それが上手くハマった。
 
「3バックにしていることで、相手の2トップを3人で見れば、ひとり余る。そこで僕がしっかりラインコントロールしたり、裏へのカバーも対応できた」
 
 最終ラインの中央でどっしりと構え、鹿島の攻撃を撥ね返し続けた大井健太郎は、充実の表情を見せる。3バックの踏ん張りだけでなく、この日の磐田は、チーム全体で組織的かつ粘り強い守備を披露していた。
 
「自分たちの狙っているところに入ってきたら、プレスをかけて、サイドに散らせて、またプレスに行くみたいな感じで。ボールを持たれる時間は長かったとはいえ、それでも前半は楽に守れました。
 
 後半は(途中出場の)ペドロが裏を狙ってきたりして押し込まれましたが、そこも上手く対応できていたし、ピンチになっても、最後のところで寄せることができていた」
 
 失点の多さが課題だった昨季を、大井は次のように振り返る。
 
「全部が全部、前から行ったりとか、メリハリのない守備が多かったかなと。あと、やられそうな時に、やられてもいいから1点でも返しに行くぞって。ちょっと若いサッカーというか、チャレンジ精神を悪い意味で捉えていた部分があった」
 
 昨季はワースト5位となる50失点を記録。しかし、今季はここまで8試合を消化した時点で7失点。神戸、C大阪と並んで、リーグ最少の数字だ。
 
 課題を克服しつつあるなかで、鹿島を下し、今季初の連勝を達成した。「(前節の)鳥栖を相手にああいう劇的な勝ち方(2-1の逆転勝利)をして、そして鹿島という強豪に勝てた。この連勝の意味は大きい」と、大井も手応えを語る。
 
 だが、慢心はない。
 
「これ(3バック)が全部、上手く行くとは思いませんし、1トップや3トップの相手にどうなるか分からない」
 
 今後は、浦和やG大阪、FC東京、川崎と、攻撃力に秀でるチームとの対戦が控えている。その時にどこまで戦えるか。真価が問われるのはこれからだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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