「トッティ超え」のゼコが批判される理由とは?

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2017年04月05日

トップ7との対戦では3ゴールのみ。

ラツィオとのコッパ・イタリア準決勝では不発に終わったゼコ。34節のダービーで雪辱を果たせるか。(C)Getty Images

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 3日前、彼は英雄だった。だがほんのわずかな間に、批判を浴びるはめに――。
 
 4月1日に行なわれたエンポリ戦(セリエA30節)で2ゴールを決めたローマの主砲エディン・ゼコ。今シーズンの全公式戦の通算ゴール数を33まで伸ばし、1930-31シーズンのロドルフォ・ヴォルク、1960-61シーズンのペドロ・マンフレディーニ、そして2006-07シーズンのフランチェスコ・トッティが記録したローマの年間得点記録を更新した。
 
 しかし、わずかその3日後、新レコードを達成したストライカーは酷評される破目になる。
 
 原因は、宿敵ラツィオとのコッパ・イタリア準決勝セカンドレグ(4月4日)のパフォーマンスだ。この試合は3-2で制したものの、2試合トータルスコア4-3で敗退が決定。「あまりに重要な一戦だ。しっかりと準備したい」と意気込んでいたゼコは、チーム最多の5本のシュートを放ったが、決定機をモノにできず、チームを決勝進出に導けなかった。
 
 イタリアの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙が指摘したのは、このボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWの勝負弱さだ。簡単に言ってしまえば、「重要な一戦」で点が取れていないというのだ。
 
 同紙がビッグゲームとして挙げたのが、このライバルとのコッパ・イタリア準決勝(ホーム&アウェイ、以下同)と、昨年8月に開催されたポルトとのチャンピオンズ・リーグのプレーオフ、そして3月のヨーロッパリーグ決勝トーナメント2回戦のリヨン戦だ。
 
 いずれもカップ戦からの敗退に追い込まれたこの6試合で、ゼコは一度もネットを揺らしていないのだ。
 
 それだけではない。ここまで23ゴールを挙げ、得点ランクのトップタイに立つセリエAでも、強豪クラブ相手にはそれほど結果を残せていない。
 
 30節終了時点での上位7チーム(1位ユベントス、3位ナポリ、4位ラツィオ、5位アタランタ、6位インテル、7位ミラン。ローマは2位)から奪ったのは、8試合で3得点(7節のインテル戦で1ゴール、8節のナポリ戦で2ゴール)。一方、8位以下のチームとの対戦では22戦20発というハイスコア。その差は歴然だ。
 
 上位チームの守備が堅いのは当然とはいえ、ここまでゼコと並ぶ23得点を挙げているトリノのFWアンドレア・ベロッティは、トップ7との対戦で10試合・6得点の成績を残している。
 
 偉大なレコードを打ち立てながら、思わぬバッシングに晒されたゼコ。34節にラツィオとの再戦、35節にミラン戦、そして36節には首位ユベントス戦と、シーズン終盤は大一番が続くだけに、汚名返上の活躍を期待したい。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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